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Re: 狂人の遊び オリキャラ募集中  ( No.21 )
日時: 2010/11/05 17:25
名前: 月夜の救世主 (ID: 07JeHVNw)

第八話「救出作戦」

「はぁ〜あ。バレたかぁ。」

狂神は本部の屋上で空を見上げている。
どうやら、本当の目的をばれたようだ。

「ばれちゃったら、おもしろくないし・・・。いっそのこと、ボクがやってもいいんだけど、それはそれでおもしろみがないからなぁ。」

すると本部から出て行く零たちを目撃した。
狂神は鼻で笑う。

「フフッ。とうとう動き出すか。ならボクだって動こうじゃないか。ブレック。」

「はっ。」

狂神とブレックは組んでいた。
すると、奥からもう1人出てきた。
ガルベル最高司令官だ。
ガルベルもブレックと性格が酷く似ている。

「キミ達、浅村君たちの追跡を頼むよ。あいつら、面白いと面白がるとか予想たてたけどその反対。面白くないねぇ、余計なことしたら奇襲かけちゃって。」

「はっ。」

「あなたの仰せのままに。」

二人は下に降りていった。
狂神は漆黒の風に消えてい行く。

一方、零たちは・・・

「ねぇ、そういやさ、こうやって歩き出したけど。白ちゃんたちど〜すんの!それにみぞおち殴った黒マントヤローもっ!他にももっといるかもしんないけど。」

三木は零に言う。だが零は冷静に答える。

「ブレックは何を考えているか分からんが、殺しはしないだろう。仲間がいないからな。それに黒マントも大丈夫だ。多分。緑色の怖いのも強そうだったから大丈夫だ。きっと生きてる。」

黒薙も同じ意見だった。
なら三木も信じようと思った。
ただ、あの極悪非道な敵が2人もいる。
いつ、どちらかが攻めて来てもおかしくなかった。

「人全然いないね。」

「今この世に残るのはあと少しだけ。その人類を救うのは俺たちだ。」

「わっはっはっは!!」

凶悪に満ちた笑い声が聞こえる。
ブレックの笑い声である。
零は怒鳴り散らす。

「おいッ!どこだ!さっさと出て来い!今からお前の首を・・・」

「そんなこと言ってる暇があれば中の人を助けなさい。もうじきこの本部はチリになるからね。」

「ど、どういうことだ!」

「この本部に強力な時限爆弾を仕掛けた!タイムリミットは、あと10分だ!さあ探したまえよ!君たちは、この世を救う救世主なのだろう?」

ブレックはまるで零たちで弄ぶような口調で言った。
零はブレックに怒鳴り散らす。

「あぁ!そうだッ!!俺たちはお前と違ってこの世を救う救世主さ!10分だな!?意地でも探し出してやるからな、待ってろ!!」

そういうと、零は本部に走っていった。
三木は呼び止める。

「待ってよ!!あたしたちも・・・。」

「女は待ってろ。弱いからな。」

零はそのまま走り去っていく。
三木はその後姿が怒りに満ちていることがよく分かる

「そっとしたげな。零にとったら腹立たしいことだよ。アイツは、見てると仲間を大事にしすぎるほど仲間思いだからな。」

三木は小さくうなずく。無事に帰って来ることを祈るしかないようだ。




「ブレック、またまた面白いことしかけたねぇ。」

「はっ!お褒めのお言葉ありがたく頂戴いたします。」

ガルベルが口を開く。

「狂神様。あの女二人をどういたしますか?」

「う〜ん、セクシーな子はまだまだだけど、もう1人の黒薙。アイツは強いからなぁ。アイツはボクじゃないと殺れない。永い付き合いだけど、ボクが圧倒的に押せてるからねぇ。」

「では、ブレック。あの三木 彩佳を討伐せよ。」

「はっ!」

ブレックは敬礼すると、1階に下りていく。

「さあて、ボクも久しぶりに体を動かすかぁ。ガルベル、キミは留守番ね?」

「はっ。」

狂神は漆黒の風に消えていく。


一方、零は1階の救護室にいた。
幻道の肩を担いで外に出ようとしていた。
幻道は深い気絶に陥っている。しばらくは起きそうになかった。

「くっ!急がないと・・・急がないと!」

幻道は武器を体内に武装しているので、すごく重い。
早くしないと中に残っている者がチリになってしまう
すると、上に人の気配がした。

「結構面倒なことしてるね。」

雪砂だ。お気楽で羨ましい。
そうだ、爆弾のことを言わなければ。
零は、雪砂に爆弾のことを話す。

「爆弾?!・・・面倒だなぁ〜。誰だよ、そんなことしたのはさぁー。ホント、キレるよ・・・。」

「早く、外へ出ろ。お前、鶏肉になりたいのか?」

「うっ!面倒すぎる!!それはやだよ、出ます出ます!じゃあ、頑張ってね。」

そういうと千鳥足で、廊下を走っていった。
あと残っているのは、坂下 狢である。
多分、なかなか見つからなさそうだ。
時計を見る。あと5分。時間がない。


一方、外では・・・


三木たちが心配しているのか、沈黙が続いている。
すると、本部の裏から・・・

「助けてェェ!」

と、助けを呼ぶ声がした。零の声である。
三木は足早に裏に行く。
黒薙も行こうとした。だが、三木が止める。

「なぎちゃんは、待ってて!あたし強いからっ!」

そういうと、去っていった。黒薙は心配でしょうがない。でも、まあ大丈夫かと油断した。

三木は、裏にたどり着いた。
すると、零がうずくまっていた。
三木が声をかける。

「れ、れーちゃん!どったのよ。ホラ、あたしたちも行くっていったじゃん。」

「三木は優しいな・・・。その優しさは自分の不幸を呼ぶ時だってあるんだよ、お嬢チャン!」

その体は見る見る内に、鬼大佐の体に変わっていく。
三木は、すばやく刀を出す。
三木はブレックに怒鳴りつけた。

「アンタ、超最低ッ!!それでも人間?」

「もう、人間じゃないかもしれないなぁ。」

ブレックは大きな口を開いて笑う。
そういえば、黒薙が斬った手が再生している。
三木は一瞬で只者じゃないと思った。

「さぁって、狂神様からめざわりだと言われたのだよ君は。不幸だね。。私だって女に手を出したくないさ。」

「喋っている暇があればさっさと攻撃すれば?」

三木が刀を振り下ろす。ブレックは余裕にサーベルで防ぐ。刀と剣が重なり合う。

一方、黒薙もピンチだった。

狂神に襲われているのだから。
さすがに黒薙も相手がこれだと辛い。

「ガッカリだよ、黒薙 故。前はもっと強かったじゃない。まあ、前もボクにとっちゃ弱かったけど・・・。今は更に弱いよ。このまま、殺っていいのかい?」

黒薙は唇から出ている、赤い血を手で拭きとる。

「前は確かに強かった。そりゃ、若いんだもん。でも、昔は力を少し制御してたんだよねぇ。でも今は更に制御してる。だから弱く思えたんじゃない?」

そういうと、人差し指を指す。
その指からは大きな力を感じられる。
黒薙は詠唱した。



「目覚めよ、全ての力よ!」