ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.211 )
日時: 2011/01/15 19:30
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第85話「空気は武器と化す」

もうちょっと、もうちょっと。
もうちょっとだからね、神牙。

所変わって、小さな村と思われる対戦場所。
周りは林で囲まれており、自然で囲まれた場所であった。
その村に足を踏み入れる、少女-------藍染 柚梨はとても大切な人-----釈朱に語りかけた。
そこに強風が吹く。

「きゃっ!」

そこらへんに置いてあったバケツが飛ばされる。
草木も揺れ、大きな力を感じた。

「やあ。ごめんごめん。強風で飛んでくれるかなと思った僕が馬鹿だったね。」

黒いジャージを着た、オレンジの髪の男は藍染に話しかける。
藍染は敵だと分かり、武器のアイスソードを構える。

「ふぅん。闘うの?いいけど、大丈夫なの?君、女の子でしょ?」

「ささっと終わらせましょ。用事があるのでね。」

アイスソードを振った。
すると、大きな氷の塊が何個も出来た。

「ええいっ!」

手で氷の塊を押す。
氷の塊は男に一直線に飛び、顔面に当たる。

「ぐわぁ!!」

氷の塊は次々に男に当たる。
腹や足に当たり、早くもボロボロだ。

「いっつっつ・・・。やるなぁ。次は俺の番だよ?」

「いいえ、次も私の番----------

「僕の番だって!!」

腕を大きく振った。
すると強風が巻き起こった。
さっきの風より強いのではないのか?
藍染は飛ばされる。そして、大木にたたきつけられた。

「な、なにあれ・・・。自然を操ったの・・・?」

「いんや。違うよ。」

男がだんだん近づいてくる。

「僕の能力は「風空操」。風や空気を操ることができる。例えば・・・こんなことも出来るよ。」

男が腕を上へ素早く上げる。
すると、風の刃が現れ、次々と木をなぎ倒してゆく。

「どう?真空刃っての。」

「お見事ね。」

藍染はよろめきながらアイスソードを構える。
男も構える。

「そっちが風なら・・・こっちも風で行かせて頂くわ!!」

藍染は手を前に突き出す。
すると空気の塊が男の腹部を直撃する。

「ううおっ・・・?!」

男は飛ばされ、民家に直撃した。

「空気砲よ。」

「くっ・・・!」

男はスッと立ち上がり、民家から出てくる。
するとまた空気砲が飛んできた。
でもさっきとは違う。
冷たいような・・・そう思って男は服を見る。
ジャージが凍結していく。

「なっ・・・!」

「もらったわ!」

凍結を気にしている間に、藍染は男の近くに来ていた。
アイスソードは男の方を切る。
血が噴出し、民家の壁につく。

「くぅあっ!!つ、強いな・・・。」

「これで決めるわ!!」

アイスソードを振り上げた。
なにかおかしい。息苦しいような・・・。
藍染は喉をさする。ふと、男を見ると・・・

笑っている。

「苦しいでしょ・・・?」

「くっ・・・!!」

「君の周りには二酸化炭素だけ。そりゃあ、苦しいよね。」

そうか・・・。
それなら苦しい。
空気も操れるなら、それくらいなら簡単だ。

「さあ、もがき苦しんでバットエンドにしようか。」

藍染、ピンチ---------------!