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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.215 )
日時: 2011/01/15 21:22
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第86話「魔女は巫女を救う」

魔力全開によってできた結界の亀裂は大きさを増す。
だが出来れば、情報が届いてから壊したいのだが・・・。

(早く来ておくれ・・・!)

その願いが届いた。
煙が千恵の前で出る。
そこから分身の千恵が現れた。

「やった・・・!っで、どうだったんじゃ?」

分身はある分厚い本を渡した。
結構古びた本のようだ。
とにかく、準備は万端。

「魔力全開ッ!!」

青白い光が結界を照らす。
結界はパキパキといいながら崩れていく。
空内はわざと驚いたような顔をした。
ここに出てくることぐらいはもうわかっていたからだ。

「き、貴様・・・!!」

「落ち着きなさい。あなたはこのような悪事を働いてはいけない。天の家族のため、寺を守る巫女となりなさい。」

「う・・・うるさい・・・!!」

空内の瞳に涙が光る。
まさか敵なんかに理解されるなんて思ってもいなかった。
と、いうより初めて慰めてもらった人がいたから。

(今のところ、この娘を眠らせておいたほうがいいの。)

千恵は指を振る。
すると空内はバタリと倒れてしまった。
睡眠の魔法をかけた。

「よかった。殺めなくて済んだの。さて、この本を読むかの。この戦争の全てがわかる・・・。」