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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.233 )
日時: 2011/01/21 16:46
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第97話「待っててね」

刀が戻される。藍染は目をパチクリさせ、刀のしゅじんを見る。
青き髪をなびかせる、青年。その横には、こげ茶色のセミロングヘアーの女。

「待ってくれ。殺すと、後々面倒なことになる。」

「藍染ちゃん、まず一旦落ちつこ!」

坂本は足をブルブル震わせながら、その男女を見つめる。
目からは恐怖の涙。体中血だらけで、不気味な格好だった。
青髪の男はじっと坂本を睨みつける。

「お、お前ら-------、なんなんだよっ・・・!ってか、白さん・・・何してるんだよ、ここで!!白軍に肩を持ってるのか?!」

「もともとそうだ。」

そういって、青髪の男は坂本の顔面を硬き拳で殴りつけた。
目を空ろにし、ピクリと動かなくなってしまった。
藍染は動揺し、青髪の男を見つめる。

「悪かったな。俺、浅村 白。白軍の将軍、浅村 零の双子の弟だ。それと、こっちは白軍の雪砂だ。」

「え、あ・・・は、初めまして。そ、それと久しぶりですね、雪砂さん。」

藍染はアイスソードをしまい、近くにあった古い木の椅子に座った。
それから、白たちに質問した。

「あの、何故こちらへ?」

「大事な話だ。よく聞いてくれ。」












一方、廃墟の学校。
ここでは、黒軍の親玉、釈朱が身を潜めていた。

「ガルベル、残念だな。俺たち、闘い見れなくてよ。」

無視する。
戦いなど興味ないとばかりに。
釈朱は舌打ちし、不機嫌そうに落ちてゆく雨水を眺める。

「----------なぁ、ガルベル。大事な人がよ、敵だったらさ・・・お前ならどうする?」

ガルベルはじっと釈朱を見つめる。

「随分らしくない質問だな、釈朱。」

「・・・いや、やっぱいい。答えなくて。」

雨が悲しげに落ちる。
釈朱の心もそうなのかもしれない。








「もう、答えは出てるかもしれないからな----------。」













「・・・なんですって?」

椅子に腰掛ける、藍染がバッと立ち上がり眉間にしわを寄せ汗を流す。
白は何も言わず、コクリと頷いた。

「よかった、あなたたちが来なければ・・・。」

また椅子に座り、下を俯く。
壊れた窓から、光が差し込む。





「待ってて、神牙。あなたは----------。」