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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.235 )
日時: 2011/01/21 17:40
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第99話「聖の神霊と闇の神霊」

所変わって、ここは大きな湖。
透ける水が空を映し、青く染める。
周りには木々が並び、その細い枝に小さな子。-------ではなく、神霊。

「綺麗な場所だ。できればここで寝たいところだが---------。」

「そうはさせんぞ。」

と、奥から声がする。
子供のような声だが、なんとなくそうじゃなさそうだ。
サッサッと草を踏む音が聞こえる。
神霊、シャルロリアは髪の毛を靡かせて口を開く。

「貴様か。私の相手は-----------

「そうだ、久しぶりだな・・・シャルロリア。」

シャルロリアから冷静が消え、動揺に変わった。
相手はシャルロリアのように身長が小さく、黒いニット帽のようなものを深く被り、黒いマントを身につけ、骸骨のペンダントをつけた者。

「き、貴様!!どうして------!!」

「どうしてもこうしてもない。私はただ、悪の運命へと変わる時代を助けているだけだ、シャルロリアよ。」

風が吹く。黒いマントと白いローブ、聖衣がなびく。
だが、フッと笑いシャルロリアは動揺を消し、冷静に戻す。

「私のことを覚えていてくれて光栄だ、アペルプシア。」

「同じく。光栄だ、シャルロリア。」

その一言が終わったと同時に、魔法がぶつかり合う。
水がアペルプシアを襲うが、それを簡単に弾いた。
そして手から、青い炎を出し渦巻きながらシャルロリアを襲う。

「脆い!」

シャルロリアは襲う炎を消し去る。
だがアペルプシアは怯まない。

「流石だな、シャルロリア。強さはあの時と同じだ。」

腕を上に挙げ、素早く降ろす。
するとシャルロリアの頭上に雷が迸った。
雷は直撃し、体から煙をだす。

「なんだ・・・。もう終わりか。」

「いや、まだだ。むしろ、終わらせて溜まるか。」

ヨロヨロと立ち上がり、アペルプシアを睨みつけながら笑う。
そして、ビシッと指を指す。

「さあ、お前の力は全て見させてもらった。ここからが本番だ!!」

「来るがいい。手加減はしない。」