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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.238 )
日時: 2011/01/21 18:33
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第101話「玉座に座るのは」

「ほらよっ!!甘いぜぇ!!」

船越が玖我瀬に槍を刺しまくる。
顔は楽しくてたまらないといった、顔。
玖我瀬は刺されているが、全然平凡の顔だった。いや、むしろ船越と同様楽しいのか、微笑している。
船越がふと玖我瀬を見つめる。笑っていた。

「なんだ、お前!!どんだけ硬てぇんだよ!死ねよ、さっさとよ。」

「バーカ。お前殺さなきゃ・・・俺は王になれねぇんだよッ!!」

玖我瀬が槍を弾き、鉄パイプを何度も何度も船越に殴りつけた。
人形のため、血は出ないがかなりダメージを与えている。
船越は玖我瀬が鉄パイプを振り上げている隙に、槍を取り、身を守った。
そして、腹部を蹴り、よろけている間に----------。

「もらったぜッ!!!」

と、頭を狙う。刃が猛スピードで玖我瀬の頭を襲おうとしていた。
だが、カキンといって弾かれてしまった。
船越は「あれっ?」と思いながら何度も何度も刃を刺すが、弾かれてしまう。

「おい、お前・・・石頭か・・・?」

「んなわけねぇだろが。能力発動だッ!!!俺の能力は色々な力を極限にまで上げられるんだよ!防御力上げるぐらい余裕だッ!!」

鉄パイプを船越のあばら骨に目掛けて殴りつけた。
船越は遠く飛ばされ、自分の本体の近くに飛んでいく。
本体を見ながら、腕を上げたり下げたりして、

「もう、いいか。」

と言って、魂を移動させた。
その向こうから玖我瀬が走ってくる。

「うおっと、やばっ。」

魂は船越の本体へと帰り、人形はだんだん小さくなり、普通の人形へと戻った。玖我瀬が船越の下へと辿りつく。

「あぁん?また変えたのかぁ?!」

玖我瀬はイライラしながら、船越に怒鳴りつける。
船越は苦笑いしながら、両手を横振って、手を合わせながら首を前に倒す。どうやら、謝っているらしい。

「んなもん、許されるかッ!!!もういいぜ、これで終わりにしてやる!!」

船越の首を掴み上げ、またあばら骨鉄パイプで殴りつけた。
次は本体であるため、骨があり、バキボキッと音が聞こえた。

「ぐぅわっ!!?」

骨は居れ、鋭い骨先は臓器に刺さった。
相当痛いであろう、血を口から吐き出す。
玖我瀬は鉄パイプを心臓付近を殴りつけた。
すると、船越の口から青白い火の玉が出てくる。魂だ。

「があっ!!しまった!!」

船越の魂は焦りながら、木の影へと逃げようと飛ぶ。

「俺も馬鹿じゃないんでね。王なら頭脳だっているだろぉ?」

玖我瀬は大きく跳ね、逃げ回る魂のところへ飛んだ。
魂は「ええぇ!?」と声をあげ、さらにスピードをあげようとした。
だが----------。

「逃げる?ふざけるな。お前の逃げる道はただ一つだ。」

「ひぃぃ!!」

「地獄だッ!!」

鉄パイプを振り下げ、魂は潰される。
これで、もう船越は戻らない。命の源となる魂がなくなったのだから。

「ハハハハハハハハッ!!!俺の勝ちだ!!!玉座はもらったぜ!?」





地獄で苦しむ船越にそう呼びかけた。