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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.248 )
日時: 2011/01/22 11:14
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第108話「悪魔が笑う」

「なっ・・・。なぁ、浅村君・・・。」

高木は四つんばいになりながら、零に問う。

「君、俺のこと・・・怖ない言いはったよな?」

零はいきなりそんなことを聞かれるので、様子見としてコクリと頷いた。
高木は重い体を持ち上げ、よろめきながら立った。

「ほな・・・これはどうや?」

今まで瞳を隠してきた高木が赤い血のような瞳を見せた。
するとその瞬間、零の体が震え上がる。

(何故だ?何でだ?怖い・・・怖く感じる・・・。)

高木ははぁと頭をポリポリ掻いた。

「そかそか・・・。やっぱり、君でもコレは怖いんか?」

声が出ない。精神が震え上がる。
アイツを見るだけでも、もう無理なのに・・・体が硬直して動かない。

「ごめんな。嘘付いててん、俺。僕の能力は超能力爆破ちゃうねん。」

「ど・・・いう・・・こ、ことだ・・・。」

「僕のホンマの能力はなぁー・・・『恐怖傷』や。」

高木はコツコツと体育館を歩き、零を見つめながら語る。

「この能力は、恐怖によって全てを震え上がらせ・・・精神を破壊する能力や。精神を破壊されたらどうなると思う?そら、廃人やな。」

悪魔の笑いをしながら零を見つめる。
零は頭を抱えながら倒れこむ。

(・・・恐ろしい、能力だな・・・。何にも出来ない・・・なんにも・・・なんにも・・・。もう、俺は・・・廃人か・・・。)

「うああぅ!?」

高木の声がした。
苦しむような声。そしてビチビチといって液体が落ちる音。

「な、何しはるんや!!!釈・・・朱はん・・・!」

「止めだ。」

零は上を向き、その状況を確かめる。
すると高木の腹には、くちばしが刺さっていた。
・・・大きな鳥?

「よう、浅村 零。なかなか強いな。すまんが・・・この戦争は、止めだ。」








(どういうことだ-------------?!)