ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び オリキャラ募集中  ( No.25 )
日時: 2010/11/06 12:15
名前: 月夜の救世主 (ID: 07JeHVNw)

第九話「タイムオーバー」

軍の訓練場に光がほとばしる。
黒薙は大きなため息をついた。

「ふあぁー。疲れたっ!よし、これでアンタとも互角で戦えるよ。」

狂神はみけんにシワを寄せる。

「フンッ!まぁね。前よりかとっても良くなったよ。さあて、今日が、キミの最期だ。覚悟しときなよ。」

一方、三木は・・・

「ええいッ!しぶとい女め・・・!」

ブレックが歯を食いしばる。
三木がなかなか倒れないからである。

「女の子はね、男の子よりメンタルが強いんだよ!」

「お嬢チャン、もうおじさんは手加減しないぞ。」

そういうと、サーベルを頭上に伸ばす。
すると、ブレックの上の空だけ暗くなり始めた。
そこから、青白い雷が落ちサーベルに溜まる。

「ブルーサンダーアァァァァ!!」

ブレックはサーベルを右に大きく振る。
すると、青い雷の刃が無数に飛んでくる。
その刃は速く、避けるまもなく
三木は雷の刃をもろに受けてしまった。
三木の体からは赤い血が大量に飛ぶ。

「うああっ!!」

「わっはっはっはっ!おやおや、おじさん本気出しすぎちゃったようだねぇ。すまんすまん。あぁ、もう謝っても遅いなぁ。もう死ぬんだから・・・。」




一方、零は・・・


重い幻道を抱え、廊下を一歩ずつ歩く。
残り時間、あと三分。
入り口まで程遠い。
仮にこの幻道を救出したとしよう。
それから、あの坂下を探そうと思っても無理である。

「はぁはぁ・・・。ブレックにあんなこと言っておいてこんなザマか。白たちを置いて逝きたくないな。」

零は死ぬ覚悟だった。だが、幻道やまだ残っている人たちをなるべく助け出したい。その一心であった。
残り時間がどんどん、迫る。





屋上では・・・




ガルベルが訓練所を見下ろす。
下では、死の戦闘が繰り広げられている。
すると、奥から右が赤い髪、左は白色の髪の挑発的な男子が入ってきた。

「・・・釈朱か。」

「よう、ガルベル。何見てんだ?」

「戦いだ。狂神様が戦っておられる。」

釈朱も下を見下ろす。

「ふうーん。あっそぅ。あ、それにしてもよガルベル。お前ってさ、狂神の血飲んだんだろ?強いよな?」

ガルベルは無視をする。釈朱は狂神のような凶悪な笑いをする。

「お前の目的はわかってんだぜ?隠しても無駄なんだ。どうだ?目的は同じだ。組む気、ねぇか?」

「フンッ。分かっていたのか。そうだな、神のお前と組むと私の目的は楽だ。だが、お前の下になるのは気に食わない。」

と、ガルベルは釈朱の方を見る。
すると、気づけばナイフが首元にあった。

「クククッ。ど〜するよ。こんな状況でもためらうか?ここで俺と組め。組んだら、お前は生きれる。だが、拒否ったら、お前死ぬぜ?」

「む・・・グゥッ!」

ガルベルは考える。
今釈朱と組めば死なずに済む。だが、組みたくない。
なら、今組んでおいてあとから裏切れば・・・

「うおおおっと、お前裏切るな〜んて考えてないだろぉ〜な?裏切ったら死刑だぜ?なぁ、ゴルドー。」

『グワァァーーッ』

釈朱のペット、不死鳥のゴルドーは鳴き散らす。
ガルベルはとうとう降参した。

「わかった。組もう。」

「ウハッ!そうでなくっちゃなぁ。さあて、そろそろここからはなれっぞ。爆発しちまうからなぁ。」




一方、零は・・・



零の息切れが廊下にこだまする。
もう、時間がない。このまま幻道を殺すわけにはいかなかった。残り時間はあと50秒だった。

「もう、だめか・・・。」

そういうと零は寝転ぶ。
なぜか知らないが、楽しかったことや楽しくなかった思い出がたくさん出てくる。おそらく思い出は、怖がって零の頭から出て行くようだ。

「幻道すまない。俺は人を守るために軍に入ったが俺は・・・守れなかったみたいだな。」

零は目にいっぱい涙をこらえて、幻道にひたすら謝る
あと10秒。

「それと、坂下。お前も守れなかった。最低だ・・・最低だ・・・!」






5、4、3、2、1・・・・・・・・






本部は黄色く光り、一瞬にして地チリとなった。





「零ちゃーーーーーーーーんッ!!!」

「・・・浅村ぁッ!!」