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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.256 )
日時: 2011/01/22 21:36
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第113話「次は俺たちの番だ」

荒い息が聞こえる。
2人の残された戦士は、各々武器を持ち、体育館を見渡す。
青髪の青年、白はふと隅に目をやった。

自分にソックリな兄が倒れている様が目に入る。
一瞬、なんだ寝てるのかと思ったけど-------------。


思えなかった。

死んだ------------?

まさかな------------。まさか・・・まさか・・・。





「わあああああああああぁぁぁぁ!!!」


白の心は一瞬にして錯乱状態に陥った。
目の前には、大事な戦士たちの亡骸。
そしてその隅には何も言わず、息をはかない兄。

信じたくない。けど、現実。
できるなら逃げたい。でも、現実だから無理。

何をしても無理、無理、無理-----------。

何も見えない、何も分からない。
残るのは---------悲しみ。






それは黒夜だって一緒だったかもしれない。
でも、「あぁ、やっぱりな」というような顔をしていた。
嫌な予感は--------的中していた。

黒夜は下を俯き、四つんばいになって泣きじゃくる白に怒鳴ってやった




「起きろッ!!!」

白は空ろな目で、黒夜を見つめた。
黒夜の目は、泣きそうな目だった。

「おきて、闘え!!兄貴の分まで闘おう!!俺たちは・・・俺たちは------------、最後の救世主なんだ!!!」






最後の、救世主?
無理だ。見ろよ、黒夜。
あんな大勢を無傷で倒した、気味悪い女と男。

それでたった2人なんてどうかしてるって。




「・・・そんな程度か、アイツの弟は------!!」

黒夜は白を睨みつけ、銃を構える。
銃の穴を、屍姫に向け、それから白をまた見る。

「泣いてるなら、いい死に方しようぜ・・・。」

黒夜はそう言って、屍姫の方へと走る。
みんなの分まで、頑張ってみせる。
きっと勝てる!!・・・根拠は無くっても・・・


勇気と努力さえあれば、どんな強大な相手だって---------!!!




「うおおおおおおおおッ!!!!」





そんときの黒夜は今までの黒夜とは違った。
ヘタレでドジで・・・頼れそうにもなかったけど・・・


最高にかっこよかった。


だから、俺は-----------。

刀を抜いたんだ。


「うおおおおりゃああああ!!!」

白が、黒夜の後から刀を構え、走ってくる。
刀に水の力が宿り、ブンブンと振り回す。
黒夜は屍姫に向かって、銃を連射する。
だが、横からエターナが守りを張り、一切の攻撃を断ち切った。

「残念ながら、貴方方は・・・勝てません!!」

白い刀が奇妙に光る。





「光れ、白龍刀!!」