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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.259 )
日時: 2011/01/22 22:49
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第116話「少しの希望」

その強い気持ちが、奇跡を呼んだ。
倒る、狂う神。だが、その体から金色の癒しの塊が壁に倒れ掛かる3人へと飛ぶ。何とか生きたその残りの命。燃え尽きるまで、使ってくれ。

黄金の光が、3人に癒しを与える。
傷を癒し、生気を与える。
ピクリと動く体。まさかと思い、ガバッと起き上がる赤髪の青年。

「こ、これは!!」

赤髪の青年、零は手を握ったり開いたりしてこのことは本当かを調べる。
何処にも異常は見当たらない、意識もある。前も見える。物音も聞こえる

生き返った------------?

そして、起き上がる2人の青年。
周りを見渡し、ふと零のほうへ目を向けた。
2人とも嬉しがったが、特に青髪の青年は大層喜んだ。

「零ッ!!!やったな、生き返ったぞ、俺たち!!!」

「あぁ、不思議なことにな。」

屍姫は声のするほうへと顔を向けた。
そのあと、エターナの腕をツンツンと指先で呼ぶ。
エターナは目を丸くし、その3人を睨みつけた。冷や汗を掻きながら。

「そんな、馬鹿な!!どうやって生き返った?!」

零たちはゆっくりと立ち上がり、各々の武器を掴む。
そして、その矛先を最狂の相手に向けた。
最後の決戦。誰かがくれた最後の託し。無駄にするわけにはいかない。

「行くぞ、お前たち。」

「おう!!」

3人はまず、エターナに狙いを定め、囲む。
エターナは「ひぃぃっ」と声をあげ、3人の顔を見つめる。
訴える顔をする。が、効くはずも無い。

「おおおおおおおおっ!!!」

零の刀から、炎が燃え上がる。
炎は高く燃え、長い刀となった。

「離れろ。」

零は白達に忠告をしておき、炎の刀を構えた。
炎は怒りに燃え、消えそうに無い強さ、熱さ。

「燃えろ。お前の悪事を零(リセット)しよう。」

零は一瞬睨みつけたあと、思いっきりうえに振り上げた。
エターナは叫び声を上げ、体中燃え上がる。
消えない火は、地獄までついて来るだろう・・・。

エターナが苦しんでいる間、無表情でいる屍姫に目を向ける。
凶悪な殺気を感じる。だが、怯んでられない。
屍姫はしばらく3人を見つめたあと、隙間から見える景色を見た。

「ねぇ、貴方方。この景色を見るのを最後かもしれないわよね。とても悲しいわ。わしだって惜しい。」

屍姫は目だけこちらに向ける。

「でも、この景色を・・・この世を守るためには大事なお友達を殺さなくてはなりません。さて、貴方方は自分たちのためにお友達を殺すのかの?」

「いや・・・。」

零の口が動く。
俯いているが、目だけ屍姫のほうへやっている。




「どうしてその選択肢しかない?他の方法を探すまでだ。」

零は何も言わず、屍姫に刀を向け、襲い掛かる。
屍姫は守りを張り、稲妻を発する。
だが、なんとか避け、退く。

「現実逃避ね。かわいそう。」

連続で稲妻を発生させる屍姫。とうとう、戦闘に入る。
3人も素早く避け、攻撃を開始した。
だが、堅い守りがあるためなかなか倒せそうに無い。

零はとにかく攻撃し、小さな隙を見つけることにする。
どんな強い相手だってほんの少しの隙だってある。
用心深い零はそれを見逃さず、探す。

白が刀を何度も何度も、守りに斬りつける。
なかなか反動があるらしく、屍姫はじりじりと引きずられていく。

(これだ-----------!!)

零は黒夜に呼びかけ、一方的に守りを狙った。
3人分の力が入っているため、大きく引きずられる。
屍姫に小さな表情。

「行くぞ!!!」

そしていきなり大きな打撃技を繰り出す。
大きな衝撃だったため、屍姫は遠くへ飛ばされ、壁に強くぶつかる。

瞬きをした、その瞬間-------------。


目の前には3人が立ちふさがり、頭を狙う。



「よし・・・。」


刀を振り上げ、頭を斬り付けた。
銃で何発も打ち込む。





屍姫から血が出た。