ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.260 )
- 日時: 2011/01/22 23:24
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第117話「祈れ 誓え 勝て」
屍姫は掠れた声で、断末魔を上げる。
血が流れ込み、顔中血だらけだ。
目を空ろにし、指が硬直したようにカクカクになっている。
「よし、勝った--------------!!」
白がガッツポーズし、黒夜とハイタッチしている。
だが零は「まだだ」と呟いた。
白と黒夜は零を驚いたように見つめる。
「ど、どーゆーことだ?」
零は首を前に突き出す。
白は屍姫の方を見た。それは恐ろしかった。
影が壁から出てき、手に変化し、まるで黒い千手観音だ。
屍姫は目を空ろしにながら、よろめく。
「貴様らあぁぁぁぁ・・・許さんぞ。永遠の闇に追放してやる-------!!!」
影の手が、暴れ回り零たちの首元を掴む。
そして残った手たちは、刃物のような鋭い物へと変化する。
掴み上げる力が尋常じゃない。ガルベルより強い。むしろ比べ物にならないかもしれない。
「今度は貴様らの血を見せろ!!!」
「いや、レディーは・・・こういうもんは・・・見ないほうがいいぞ!!!」
黒夜は銃を屍姫に連射する。屍姫はバランスを崩し、影の手の力の強さを弱めてしまった。零と白は刀を急いで拾い上げ、屍姫を切り裂く。
「がああああああぁぁぁぁぁ!!!!」
屍姫はさらに、怒りを増し、影の手を増やす。
次は影の手全部、刃物となり竜巻のようにクルクルと回り始める。
「影の刃・・・。」
広範囲なため、避けきれない。
その速さは凄まじく、避ける暇なんて無かった。
零はふとポケットに目が入る。
たしか、この中に・・・自作の閃光玉があったっけ。
使えるかどうかは、知らんが・・・
零はポケットに手を入れ、急いで閃光玉を取り出し、地面に投げつけた
そうすると体育館中強く光り、屍姫の後にいた影の手たちは消え去った
そう、影の最大の弱点は光り。光りがあれば影は存在できない。
屍姫は目を手で押さえ、断末魔を上げている。
零は、少し思った。
(まさか、コイツ自身が影なのか・・・・?)
すると屍姫の断末魔がいきなり止む。
体中が黒く染まり、大きくなっていく。
赤い目を光らせ、完全な怪物へと変貌した。
「この体を見れば・・・・・・もう終止が訪れる・・・!!!」
困った。生身がなくなった。
体中影になってしまえば・・・攻撃できない。
透けて、抜けてしまう------------!
「おい、閃光玉は?!」
「・・・ない。」
「はああああぁぁぁぁああ!??」
白は屍姫をチラチラ見ながら叫ぶ。
黒夜は銃を強く握り締め、目を瞑る。
「どんな大きな敵だって・・・俺が蹴散らす!」
黒夜の銃が金色に光った。
白は刀を強く握り締め、冷や汗をかきながら強く祈った。
と、いうより誓った。
「絶対勝ってやる!こうやって生きられるのは、みんなのおかげだから・・・。負けちゃ、面子ボロボロだ。だから、みんなのために勝つ!」
白の刀は青く輝く。
零は心に潜む影に呼びかけた。
「力を貸せ。俺とお前が死なないためにもな・・・。」
「・・・しゃあねぇな。」
3つの真力よ、輝け-----------------