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Re: 狂人の遊び オリキャラ募集中 第2章更新  ( No.35 )
日時: 2010/11/12 21:27
名前: 月夜の救世主 (ID: 07JeHVNw)
参照: 皆さんお久しぶりー^^

第15話「漆黒のマント」

銃声が鳴り響く。

だが誰も気づかない。

その痛みの音は、醜い魔物たちに消されたのだから。


黒薙はもう疲れ果て、座り込んだ。
だが魔物は絶え間なく出てくる。
出てくる理由はレストランにあるトンネル。
そこから大量の魔物が送り込まれる。

三木はそんな黒薙をフォローする。

「黒ちゃん!がんばれ!きっといなくなるよ!」

「さ、さて。どうかしらね・・・。」

そういって、偶然レストランの方向を向く。
すると、ガルベルの姿が見えた。
黒薙はいままでに吸い込んだ頭の中の知識を全て
取り出す。

「あ、あいつは・・・あの軍の最高司令官、ガルベル!一体、何を・・・。」

黒薙は小さく呟いたつもりだが三木はバッチリ聞いていた。三木はとっさにレストランを見る。

「い、いるね・・・。」

「くっそ!もしかすると・・・雪砂が!」

黒薙はサッと立ち上がり、全魔力を放出した。
魔物は叫び声をあげ、チリになって消えていく。
三木は拍手する。

黒薙は拍手を無視し、レストランに駆け込む。
三木も駆け込んだ。

扉は荒く開き、ガチャガチャと音を立てる。
その音に案の定、ガルベルは気づく。
そして冷たい目を黒薙たちに向ける。

「あんた、一体ここで何を!?」

黒薙はガルベルを睨みつける。
ガルベルは静かに答えた。

「ここに入ってきた一人の女を殺した。」

ガルベルは銃を見せる。
黒薙は眉間にシワをよせ、ガルベルを思い切り睨む。
その視線は、一気にこの空間を歪ませるほど恐ろしかった。三木は思わず身震いする。

「はずだが・・・。」

と、ガルベルは黒薙をにらみ返す。
黒薙は驚いた様子で、ガルベルに聞く。

「殺したはず?一体どういう・・・。」

「殺したはずなのに、居なくなった。私が瞬きを1度しただけで、きれいに消え去った。」

ガルベルは雪砂を撃ったと思われる場所を視線を向ける。すると、いきなり銃を発砲した。

三木は黒薙の前を立ち、刀で弾き飛ばす。

「あなた、何者!?何をする気!?」

三木はガルベルに怒鳴りつける。
ガルベルは銃をまた発砲する。三木はまたはじく。
ガルベルは静かに言う。

「私は、世界を崩壊させる者の手下。上の命令からお前たちを殺せと命じられた。」

黒薙は腕組みをする。

「ほーう。上ね。狂神じゃなさそうだ。」

「そうだ。さあ、大人しく死ぬんだ。」

ガルベルは銃を構える。
三木は刀を地面に突き刺す。すると影が、
ガルベルの銃を弾き飛ばした。

三木は少し笑ってみせる。

「あのねぇー、大人しく死ねって言われて大人しく死ぬやつなんている?もう、ご高齢だからイカれてる?」

ガルベルは「フッ」と鼻で笑った。
すると、手を広げる。そこから、マシンガンが出てきた。

「甘いな。」

そういって、ガルベルは発砲する。
次は弾が大量に出てくるため、刀では弾き切れない。
黒薙はサッと三木の前に出、守りを出そうとした。

「ふん、させるか。」

弾は黒薙の手を貫通する。
黒薙は小さく舌打ちをする。

「だ、大丈夫!?」

「あ、あぁ。平気さ。とにかく、アンタは生きな。今あたしをかばったら、全滅だよ。」

黒薙は苦しみながらも、三木に笑ってみせる。
三木は泣きそうな顔で大きく横に首を振る。

「そ、そんなこと・・・できるわけないじゃん!!あたしの力全部、あげてもいい!だから、1人にしないで!お願いだから・・・。」

三木は泣きじゃくる。ガルベルはマシンガンを構える。

「私語をしている暇があれば、自分の命を守るがいい。生きたければな・・・。」

そして、無防備な三木と黒薙に発砲した。

「待てよ!!」

すると、天井からバズーカの弾が飛んでくる。
ガルベルは驚く間もなく、弾が当たる。

三木と黒薙は辺りを見回す。
人は居ない。

すると後から、漆黒のマントが見えた。

「どこ、見てんだよ。ここだ、ここ。」


黒薙たちは後ろを向くと、そこには雪砂をお姫様だっこをした幻道 裂が立っていた。