ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び オリキャラ募集中! ( No.39 )
日時: 2010/11/13 21:11
名前: 月夜の救世主 (ID: 07JeHVNw)
参照: オリオン座が見える夜空は素敵w

第16話「レストランの死闘」

「あ、あんたは幻道 裂!どうして・・・。」

黒薙は驚いた様子で幻道を見る。
幻道はそれよりという感じでガルベルの方を見る。
ガルベルは瓦礫から出て来てマシンガンをまた構える。

「おいおい、お前女相手に手荒すぎだぜ?」

幻道は呆れた口調で雪砂を置いて、前に出る。
ガルベルは鼻で笑う。

「女だろうと特殊能力所持者。手加減はしんよ。」

「あ〜そうかい!」

幻道はバズーカ砲を発砲する。
ガルベルはまた弾に直撃するが無表情で煙から出てくる。

「んん?お前、まるで操り人形だなぁ。痛いだろ?」

ガルベルは軍服に付いた砂埃を掃う。
振る舞いはまるで余裕だ。

「痛み?私にとっていらない感情だ。痛みなど感じない。」

幻道は驚きの口笛を吹く。

「じゃあよ、俺が力ずくで痛みを感じさせてやるぜ。」

幻道は両手を双剣に変化させ音速を発動させた。
ガルベルは無表情で立っている。
幻道はガルベルの背後に現れた。そして双剣を振り下ろす。

ガルベルは顔を切られた。
だが、痛くないような顔をしている。
言っていることは本当のようだ。

「甘い。お前たちの力はこんな程度か。殺す価値もないが、命令だ。全てを終わらせる。」

ガルベルは手にあるマシンガンを高性能光線兵器に変え、幻道に向け発射した。


レストラン内にまぶしい光がほとばしる。


レストラン内は爆発した。



ガタッ・・・



瓦礫から手が伸びる。
そして顔も出てきた。

「いつつつつ・・・。み、みんな!?」

出てきたのは三木だった。
三木は瓦礫をかき分ける。
石を投げ、砂を掘る。

そこから黒薙が出てくる。
三木は安心して涙が出そうになった。

「黒ちゃん、おきて!生きてるよね?」

黒薙はゆっくりと目を覚ました。
三木は黒薙の手を引っ張り、瓦礫から出す。
黒薙は傷を負った腕をおさえる。

「はあ、派手にやったね。そうだ!雪砂や幻道を探さないといけないよ!」

黒薙は片手で瓦礫をかき分ける。
三木も瓦礫をかき分け、全力で探す。

すると聞き覚えのある笑い声が聞こえた。

「はっはっは!こっちだよ。こんな落ちこぼれ全力で探さなくてもいいじゃねぇか。」

黒薙と三木は辺りをキョロキョロ見回し、声の主を探す。

声の主は電柱の天辺に立っていた。

雪砂をまたお姫様だっこしている幻道だった。

黒薙は一本取られたとばかりに額を叩く。
三木は苦笑い。

「無事だったんだな。幻道。」

黒薙は腕組みをして、幻道に聞く。
幻道は電柱から降りる。

「へへん。女もやるが男だってやるんだぜ?まあとにかく、悪かったな。雪砂とか言う女、ちょっと弾に当たっちまったみたいでな。でも急所は外れてるから命に別状はないだろ。」

「そ、そっか。じゃあ近くの休める場所に寝かせよう。」

三木は林を指差す。
幻道たちはその林に雪砂を寝かせた。

黒薙は幻道に聞く。

「ねぇ、あんた・・・どうしてここに?あの軍本部は爆発したんじゃ・・・。」

幻道は木にもたれかかる。

「あぁ、そうらしいな。俺は気絶してたらしくてな。目ェ覚ましゃ、老いぼれじぃさんの家だった。」

「お、老いぼれじぃさん!?」

三木は雪砂の傷口を押さえながら言う。

「あぁ。今の状況で生きてるってことはそのじぃさんも参加者だろうな。ご丁寧に。普通は殺すだろうに。でよ、零とか見当たらんが・・・。」

黒薙は下をうつむく。
三木は今まであったことを話した。

幻道は腕組みをしてしかめっ面をする。

「死んだとは思えないな。坂下とか言う女も。どっかヒョッコリ出てきそうだな。」

と、幻道は笑ってみせる。
三木は小さくうなずいた。

一方黒薙はそのことについてとは関係なく
別のことを考えていた。

ガルベルのことである。

(なんだったんだろうか。手から武器を自由に変えていた。普通の人間じゃ不可能。ならアイツも参加者?)




一方、廃墟の学校。


ガルベルが扉を開けて、帰って来る。
釈朱は笑みを浮かべた。

「殺してきたか?」

「さあな。」

「なんだよ、面倒くさいヤツだな。」

釈朱は不機嫌そうに机に座る。

「おいおい、この作戦は失敗だぜ?はあ、異次元トンネル使うんじゃなかった。」

ガルベルは無表情のまま釈朱を見つめる。
釈朱はずっと考えていた様子だったが、思いついたのか、凶悪な笑みを浮かべた。



「次は、魔物相手じゃなく・・・生身の人間相手にしてやろっかぁ〜・・・。」