ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び オリキャラ募集中! ( No.41 )
日時: 2010/11/14 10:18
名前: 月夜の救世主 (ID: 07JeHVNw)
参照: オリオン座が見える夜空は素敵w

第17話「相手は普通」

雪砂がゆっくりと目を開けた。
三木は雪砂の顔を覗き込み、笑顔になる。

「おーい!彩ちゃんが起きたよ!」

黒薙と幻道はゆっくりと雪砂の顔を覗き込む。
そしてやわらかく微笑む。

雪砂はバッと飛び起き、辺りを見回す。

「こ、ここは?あたしは・・・何してたっけ?あぁ!変なオッサンに殺されかけたんだ!」

そういって、立ち上がった。
黒薙は腕組みをして遠くを見つめる。

すると奥の方から、何か人の大群が歩いてくる。
黒薙は首をかしげた。

(おかしい・・・。アレは普通の人間。狂神が全部異界に落としたんじゃなかったのかい?)

そのことについて幻道も気づいていた。
何かしらあるぞと・・・。

その大群はどんどん近づいてくる。
黒薙は三木と雪砂にそのことを急いで話す。

「ホ、ホントだ。ど、どうして・・・?」

三木は背伸びをして見つめる。

そしてついに、大群は1m先まで進んできた。
人々の手には鉄パイプや石ころ、包丁などの凶器を手にしていた。

雪砂は弱弱しく大群達に聞いた。

「あの〜・・・どうしてあなた方は?」

大群の全員は顔を上げた。

その顔は普通だが、ガルベルのように無表情。
そのまま雪砂たちを見つめる。
その視線はなんとなく人間のものではなかった。

すると、1人の人間が叫び声をあげ
石を投げた。それが合図となり、
人々は狂ったように暴れだし、黒薙たちに襲い掛かる

「う、な・・・なんなんだアンタたちは!!」

黒薙は短剣で防ぎながら、人々に呼びかける。
だが言っても止まらない。
叫び声をあげる。まるで化け物だ。

「じゃあ、しょうがないよ・・・!」

三木はみねうちを1人の男にする。
男は倒れたが、1秒も経たない内に起き上がった。

「え、そんな!復活が早いよ!」

三木は驚きを隠せない。

人数は・・・およそ3000人といったところか。
次は魔物ではなく人間。
黒薙たちの周りはたちまち歩行者天国のようになってしまった。

ぶつかり合いよろめく。
その隙に、襲いかかろうとする者がいる。
まさに今の状況、いつ死んでもわからない。

「くっそ〜!お前ら何モンだよぉぉ!!」

幻道は双剣を振り回し、苛立つ。

「チッ、しゃあーねぇ!」

幻道は襲い掛かる老人にナイフを足に突き刺す。
老人は「ウッ!」とうなるだけで、普通に立っている

「なぁ!なんだと!?」

老人は幻道を殴る。
幻道は2mぐらい飛ばされた。
そして近くの木に激突した。

人じゃあんな力はでない。
やっぱなんか仕組まれてると幻道は思った。

「くっ!なんちゅう生命力してんだ!どうしろっていうんだよ!!」

幻道は唇についた血を腕で拭く。
すると天から凶悪な笑い声が聞こえた。
その笑い声と同時に人々の叫び声が止まった。

「ククク・・・ッ!その人間ドモ、止めたいか?」

黒薙たちはこの声の主は、狂神じゃないと確実に思った。

「アンタ、誰!?」

雪砂は天に怒鳴りつける。
するとまた笑い声が聞こえた。
まるで馬鹿にしているようだった。

「あっはっはっは!!あぁ〜あ、おもしろ!あぁそんでよ、そいつら止めたいだろ?」

「あぁ、もちろんだよ。」

黒薙は腕組みをし、冷静にこたえた。

そして釈朱は口を開く。


「止める方法はただ一つ。・・・殺せ。」