ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 狂人の遊び オリキャラ募集中! ( No.43 )
- 日時: 2010/11/14 10:47
- 名前: 月夜の救世主 (ID: 07JeHVNw)
- 参照: 朝のコーンスープはめちゃうまし。
第18話「黒獅子に乗る者」
「はっ!?殺せだとっ!?ざけんな!!」
幻道は怒鳴りつける。
釈朱はまた大笑いした。
可笑しくてたまらない、そんな感じである。
「おいおい、ど〜すんだよ。コイツら殺したらお前ら世界崩壊をお手伝いしてるようなもんなんだぜ?」
幻道はチッと舌打ちをする。
黒薙は天に向かって問う。
「お前は誰だ?狂神じゃないだろ?」
すると笑い声はピタリと止む。
笑っているときと全く感じが違う。
気味が悪い。
気味の悪さは、狂神を超えた感じだった。
「俺はあのアホ狂神とは違う。俺はこの世に存在するもの、全部消してやるのさ!!」
空に嘲笑いが轟く。
その笑いは、大風が巻き起こるほど。
たちまち、風が大きく吹く。
「さあ、行きな!哀れな人間ども!!この平和主義者どもを殺せェェェェ!」
風と嘲笑いはピタリと止む。
それと同時に人々はまた暴れだす。
一気に人の波が押し寄せた。
「クッ!ガルベルと一緒じゃないか!!」
幻道は襲い掛かる人々を突き飛ばす。
すると雪砂が大きくジャンプする。
「やっぱり!!」
雪砂が見たものは、あの異次元トンネル。
そこから、絶え間なく人々が出てくる。
「あのトンネルから魔物が出てきてたの!」
雪砂はトンネルを指差す。
黒薙は少し苦笑いをしてあごに手を当てた。
「ほ〜う。こりゃ、大層なもん出せたもんだね!!」
そう言って、黒薙は襲い掛かる男の首を蹴る。
だがいつまでもは持たない。
三木は疲れはてる。
「も、もうだめ・・・。苦しくて・・・。」
「お、俺もだ・・・。」
幻道も木にもたれかかり、息を吐く。
「くっ、時間の問題か。蹴散らしたいけど・・・生身の人間なんだ・・・殺しちゃ、世界破滅が!」
黒薙は険しい顔をして、人々を突き飛ばす。
とうとう雪砂も限界がきたようだ。
「はぁはぁ、もうダメだよ。これ以上・・・無理だよ。」
「そうかい!そこで休んどきな!!」
正直、黒薙も限界だった。
今倒れてもいいぐらいに。
だが、仲間を守りたいがために無理をしていた。
黒薙の意識は朦朧とする。
物が二重に見える。
「あはは・・・あたしも無理みたい。あたしらの力ってこんなもんだったのかね?でも・・・あたしは強いよーッ!!!」
黒薙は最後の力を振り絞り、人を突き飛ばし蹴りを入れる。
だがやはりもう3分も持ちそうになかった。
黒薙はフラフラと左右にゆれ、倒れかける。
「はぁ!あっけない終わり方だね、黒薙!!」
林の奥から声がした。
なんとなく声が聞いたことがあるような・・・
すると林から黒獅子にまたがった青年が現れた。
黒薙は大きく目を開け驚く。
三木達も動揺する。
当たり前だ。
その青年は・・・
狂神 黒影だったのだから・・・