ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び オリキャラ募集中! ( No.78 )
日時: 2010/11/29 23:21
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: 今日は振り替え休日だぁー!

第29話「北の街の博物館」

なんとか夜が更けるまでには街に着けた。
だが、やっぱり誰もいない。
狂神が異次元に通常の人間を飛ばしたから。

にぎわってたら、家族の笑い声が聞こえたろうに。
どこも静まり返り、街じゃないみたいだ。

「まぁ、とにかくどっか入るか。」

「そうじゃの。」

辺りを見回す。意外とこの街は小さく、
直ぐに、出口が見える。
すると、ふと目がいく場所がある。

博物館だ。

なにやら、不思議な感じだ。
幻道は興味があった。

「なあ、ばぁちゃん。あそこ行こうぜ、あそこ!」

「うーん・・・。まぁ、寝れるところぐらいはあるだろうね。行きましょ、藍染さん。」

「はい。」

早速、3人は博物館へ行くことにした。
中に入り、寝れるところを探す。
適当に扉を開けると、弱弱しく燃える暖炉の火と
寝れるベッドのようなものがあった。

おそらく仮眠室だ。
幻道はラッキーと思い、ベッドに寝転ぶ。
千恵は魔法で、火を強める。
藍染は窓から外を見る。

幻道は毛布を被る。
すると、隅に小さな扉があることに気づく。
扉には、張り紙がしてあった。

『開けることなかれ。』

幻道はさらに興味が増す。
すぐに千恵と藍染を呼ぶ。

「ホントだ・・・。気になりますね。」

「じゃが、危険じゃぞ。」

「お願いだって!行きたいんだ。」

幻道は手を合わせ、頭を下げる。
千恵は腕組みをし、考える。

そして1分経っただろうか。
千恵が決断を出す。

「よし、行こう。わしも確かに気になる。北国の博物館にこういうものがあるのは気になるのう。」

幻道はガッツポーズをし、ベッドから降りた。
そして、早速扉を開ける。

すると、長い階段が地下へ続きろうそくが壁にズラリと並ぶ。

ゴォーと冷たい風が下から吹く。
コツコツと階段に足を踏み入れ、降りていく。

しばらく歩き、やっと地下に着いた。
鉄製の錆びた扉を開ける。

すると広い書斎に来た。
大きな地球儀が真ん中に置かれていた。
本棚がずらりと並び、壁にはいろいろな絵画。

幻道は「うおーっ!」と叫ぶ。
叫び声がこだまする。
千恵と藍染は書斎に走り、本を手に取り読む。

「凄いです!300年前の本があります!」

「ほうほう・・・。聖書もたくさんある。全ての宗教の聖書じゃないか!」

幻道は地球儀に触れる。
すると、青く光り、魔方陣が現れる。

「な、なんだこれ・・・!ばぁちゃん!」

千恵と藍染は本を書斎に直し、駆け寄る。
千恵は、魔方陣を調べる。

「これは、瞬間移動の魔方陣じゃよ。ほれ、この地球儀で何処へ行くか決めれるんじゃ。とても特別な装置じゃの。地位が高い、魔法使いや博士などぐらいしかこの装置を作ることはまず不可能じゃ。」

「・・・待てよ。瞬間移動装置っつったな?これなら黒薙たちと合流できる!!」

幻道は黒薙たちとはぐれた場所を探す。
だが、どこら辺かわからない。
幻道は、舌打ちをする。

千恵は地球儀の真ん中を指差す。

「ここじゃよ、裂。」

指を指したところは、日本の東京だった。

「それと、わしらがいるのはここ。」

北海道を指差す。
幻道は聞く。

「なんでわかったんだ。」

「裂の記憶を引っ張り出したんじゃ。魔法じゃなかなか難しいが、運良く出来たぞ。」

「おお!ばぁちゃん、ナイス!」

幻道は地球儀の真ん中、日本(東京)に触れる。
すると、魔方陣は強く光りだし、幻道たちは一瞬にして消えた。



気づけば、渋谷と書かれた看板の目の前に立っていた
渋谷駅にいた。
ハチ公の像が勇ましく立つ。

幻道は「よっしゃ!」とガッツポーズをする。
藍染は周りを見渡す。

「ここらへんにいるかもしれないってことですね。」

「おうよ、さぁ探すぞー。」

幻道は走り出す。
仲間に会うために。