ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狂人の遊び  ( No.93 )
日時: 2010/12/05 20:31
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: よっしゃあああ!!金曜も更新できるようになったぞぉぉぉ!!

第34話「聖の力をまとう少女」

泉から歩き、気づくと森。
また余計な場所に来てしまったと全員思う。

このご時世。森なんざ入ると魔物に殺される。
大体釈朱が今何を考えているのか分からないので
ヘタに動けない。

「しっかし、すんごい森だな。なんか変な感じだよな。」

「確かに。」

幻道が周りを見渡し、背伸びをする。
すると「おっ?」と声を出す。
三木が幻道と同じ場所を見ると・・・

そこにはいるはずの無い小さな女の子が木の枝に座っていた。小さいが雰囲気はまるで女神である。

幻道は少し近づいてみるが、案の定消えた。
「ちぇ」と不機嫌そうに後を見ると・・・

「何処を見ている、若造。」

「づぅわわわわわ!?」

幻道は驚きのあまりしりもちをつく。
周りは、女の子を囲み、ジロジロ見る。

赤髪の男はあごに手をあて言う。

「ベイビーがこんなご時世にいるなんておかしいな。敵じゃないのか?」

女の子はそれを聞いて、鼻で笑う。

「勝手に決めるな。私はシャルロリア。神霊だ。」

千恵は「ほう」とうなずく。
レアリスは「よろしく」と一声かけた。
すると、シャルロリアは、

「そこのヒーリン族とフェンリル族の末裔・・・。レアリスとアスターだな。おまえたちの気はいつもかんじていたよ。」

「え、わたしたちのこと知ってるの?」

「気だけでわかる。誰かもな。」

シャルロリアは指を指し一人ずつ名前を言う。
全員口をあんぐりあけ、呆然する。

シャルロリアはチロリと赤髪の男の方を見る。

「ベイル。少し、額を触れてみよう。私の力でおまえの記憶が戻るかもしれない。」

そういうと、シャルロリアは男の額に手をあてる。
手からは聖のオーラが漂う。

男はしばらくの間目を瞑っていた。
だがいきなりパッと目を覚ます。

「思い出したぜ!俺はベイル・ウォーカス!天才的なパイロットだ。」

三木は「へぇ!」とうなずく。
黒薙はシャルロリアに聞く。

「お前、何しに来た。神霊さんみたいな大層なお方が来られてさ。」

シャルロリアは腕組みをし、目を瞑る。

「私は、お前たちの助太刀をしに来た。」

だが、その顔は助太刀に来たと言う顔だが
もう一つ理由があるという顔だった。

黒薙はそれを見逃さなかったが、「そうかい」といってスルーした。

シャルロリアは浮遊し、移動する。
森に無事に出ることができた。
次の仲間を探すために歩く。




一方、釈朱側は・・・





メガネをかけた青年はニコニコ笑いながら釈朱を見る
その笑みは冷徹な笑みを浮かべていた。

「こんにちわー。俺、高木 翔真ゆーんや。よろしゅうな、釈朱さんー。」

簡単に自己紹介し、コスチュームのマントを着る。
釈朱はプイッと空を見上げる。

「・・・ヌトめ・・・。善の戦士を作りやがった・・・。こっちも考えないとな・・・。」