ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 廃街のマリオネット ( No.2 )
日時: 2010/10/31 11:10
名前: シンダチ (ID: 6xDqgJhK)

〜プロローグ〜

ユニットバスの中
僕は便座に腰掛け、数秒待つ
外からは、物音と男の笑い声、女の小さい悲鳴が聞こえてくる

「あの子には悪いことをしたな」

思ってもないことを言ってみる
次の瞬間
僕は、ユニットバスを出た

「ん?シャワーを浴びるんじゃなかったのか?」

ベットの上にはパンツ一丁の男と、半泣き状態の女がいた

「ちょっと!助けてよぉ」
半泣きの女は涙目で助けを請う
僕は無言でベッドに近づき
彼女の耳元でささやいた

「さあ、仕事だよ」
瞬間、彼女の腕がだらりと垂れる
男はその様子を見てにやりとする
「最初からそうしてりゃいいんだ」
不快な笑みをしながら

「…………だよ……」

「ん?なんだって?」

僕は男を見下しながら言う

「テメエみたいなクズが一番嫌いなんだよ。デブ!」

「……!!」

次の瞬間、女が男を羽交い絞めにする

「おい!何すんだこいつ!離せ!」
男は必死に暴れるが女はビクともしない
僕は男の顔をわし掴みにして

「眠れ、クズ。眠ってたらテメエのそのゴミのような顔もいくらかましだ」

男のまぶたがだんだん下がり、ついに閉じた。
僕は眠った男の耳元で囁く

「デブ。指令だ」

今日の仕事終了