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四話「双子堕天使」

「おぅわぁぁぁ!!!」
「……五月蠅いわよ、馬鹿」
でも、変わった悲鳴……。

「あ゛、あ゛、えっ!!?」
晩飯の用意をしていて、包丁を魚に振り下ろそうとしたとき、魚の代わりに女の子がいた。
「驚かせてしまって申し訳ありません」
「いや、いや、えっ??」
この魔界って、空から人が降ってくること多くね??
「私、歌音と申します。以後宜しくお願いします」
「あっ、俺、聖……」
その時、歌音の後ろに男の子がいることに気付いた。
「ほら、鈴音君もご挨拶して?」
「鈴音です……」
「聖……。だけどさ、えっ、えっ??」
未だに状況が把握できねぇ。あー、なんか泣きてぇ!!

「賑やかねぇ。ちょっと、私は魚なんて食べないわよ」
「えっ、そこ? そこなの??」
普通、人が2人増えたことに驚くでしょ。
「2人が来るのは予想できていた。水晶が未来を映すからね」
「貴方がアリカ様。これからお世話になります」
歌音は深々と頭を下げ、鈴音はベレー帽を脱いで頭を下げた。
「なぁ、アリカってそんなスゲー人?」
「当たり前よ、馬鹿。アリカ様は3千年以上も、天界に魔界を奪われること無く過ごしているのだから」
「なぁ、最初から思ってたんだけどさ、キャラ変わってね?」

「馬鹿。吸血鬼は夜、乱暴になるのよ、馬鹿」
「えぇ!?」