ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 能力者Lvゼロ= “無能力者” オリキャラ募集中 ( No.10 )
- 日時: 2010/11/08 23:18
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: xiz6dVQF)
「さて、俺があんたを呼び寄せたのはあることの話がしたくてね。何の話だと思う?」
サングラス男の眼球が、恐らくクラウンを見つめている。
だがそんな事よりも、
「いやさ、そんなことボクはどうでもいいんだよね。あんた誰? こちとら仕事があるんだけど」
その発言と同時に無数の銃がクラウンに突きつけられる。
どうやら、失言だったらしいがクラウンの顔色は変わらなかった。
肝が据わっているわけじゃない、この程度で死ぬ危険性がないからだ。
サングラスの男はクラウンを部下であろう黒スーツに用意させた椅子に座らせると、茶を入れてクラウンにすすめ、
「失礼、俺のほうも態度に問題があったようだな。俺はシグマだ、クレイクロアのボスをやっている。能力は時間を数秒戻す、“金の砂時計”を有している」
その言葉を裏預けるかのように、シグマは手に持った茶を口元へ運んで飲み干したのをクラウンに見せ、それを元通り飲む前の状態へと戻して見せた。
その直後、クラウンの能力が変化する。
「そういう人なんだ。ボクは察しの通り……というか調べの通りレベルゼロ、自分単体では能力を何も持たない能力者だよ。今の僕の能力は、“銀の砂時計”つまり、時間を数秒進められる。君の天敵かな」
そういうと、茶をシグマから受け取ると、再びコップの中の茶を飲んだ直後のように元に戻してみせる。
それを見て満足そうに立ち上がるとシグマは、
「素晴らしい、その能力! 話の内容を話そうかクラウン。俺の会社で実験体として使役して欲しい、その力は敵にとっては無敵の力だ。その力を持った兵士が大量に生産されてみろ、世界は混乱へと、闇一色へと変貌する……! まさに地獄! 俺はこの世にいるうちにこの世の地獄とやらを見てみたい、知りたいんだ!」
シグマの言葉をクラウンはさも退屈そうに聴いた上で、口を開いた。
「無敵? 果たしてそうかな? じゃあ少しボクからも面白い話をしようか。敵は相手を即死させる能力を持っている。それに対し、僕の能力は相手を生き返らせる能力になるんだ。相手がボクに攻撃してきてみなよ、ボクはその場でお陀仏。結局この力も未完成なんだよ、ボクは無能力者。無敵の能力者じゃないんだよ」