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Re: 能力者Lvゼロ      ( No.247 )
日時: 2011/01/04 14:49
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: xiz6dVQF)

「さて、第二ラウンドと行く前にクレイクロアボスとしてボクから幾つか話がある。 まずあの小さい箱だけど、あれは古式騎士の恐らくオリジナル版0型とみて間違いない。 起動するまでに恐らく2分、120秒といった所だ。 で、その2分の間に言いたいことは、ボクを残して全員この砂漠から退避してほしい。 今は栄王とかそういうの抜きでボクは国家に楯突いて打撃を与える事に専念する。 それに、君達がいたら足手まといだしね。 で、更にいうと古式騎士の0型はもともとの姿が無く今までに死んだ人間の中で最も優れた人間へと変形する。 ボクの感が当たっていれば恐らく黒薙童子に変身する。 確か、パラサイトドレインとかいう能力だ。 栄王の君達には荷が重いだろう。 だから、帰れ」

その言葉が終わるとクロアは手をかざし周囲にいた一人ひとりをどこかへと飛ばした。 どうやら、クロアはクラウンと違って何らかの方法で無数の能力を持っているらしい。 手をかざされた相手の飛び方から見て恐らくヤマとまったく同じ能力だ。

「不思議そうに見てるね、クラウン。 で、君の番だ。 帰って寝てなよ」

その能力の発動と共に、クラウンの周囲を白い閃光が包む!

「無理、君がアレを手なずけたりなんかしたらそれこそ一大事じゃん。 それに、さっきも言ったとおり私のほうが君より強い」

もう殆んど変身が終わっている古式騎士を目の前に、クラウンは話を続ける。

「第一に私の目的は能力者の能力を完全にこの世から消し去る事だけど、君の目的は聞いた限りじゃ能力者の量産。 それは流石に見過ごせないよ」

変身が終わったのだろう。 大剣を両手に迫り来る古式騎士をクラウンは白い閃光で吹き飛ばした。 
確かに、童子と同じ姿をした、

「この黒い塊を壊すという目的を達成するために私は今ここに居る。 だから、逃げないし、何処へも飛ばさせない」

クラウンは追い討ちを掛けるかのごとくクロアの横を通り抜け古式騎士へと止めの一撃を放つ! だが、消し飛び無に帰すはずの雷電は当たるだけで消し飛ばすまでには至っていない……!

「無駄だよ。 ボクのように能力から物体を造りだして物体攻撃ができれば話は別だけど、知ってのとおり能力は効果が無い」

クロアの手の平に黒い雷電が走ったかと思うと空中からどんどん剣が生成されていく……!

「というわけで、今のうちに帰った方がいいよ」

「だから、帰らないよ。 目的達成したら帰ってあげる」

クラウンの両手に、白い雷電が迸る! 

「クラウン、君には学習能力が無いの?」

「まさか、一撃で仕留めるまでだよ。 アイツを周囲の空間ごと消し飛ばしてやる」