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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 能力者Lvゼロ ( No.284 )
- 日時: 2011/02/27 13:27
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: 9YJBGiMA)
何秒、何分、何時間、何一、何ヶ月、何年、何百年経ったか、あるいは何千年か、何億年か。
私の中の時計は完全に壊れ、動かなくなっていた。 永遠にも感じるその動かない時間が、突如動き出した。 それは、
「おお、良かったな。 ワシの元にようやく届いたようじゃのう」
と言う、聞き覚えのある声から始まった。 その瞬間、目に映る物は一瞬白黒で、ハッキリしていなかったが次第に色が付き、声の主の輪郭がはっきりとしてきた。
目の前に、見覚えのある男が立っている。 え……と、誰だっただろう。
そうだ、
「……閻魔……大王……?」
「如何にも、閻魔大王じゃ。 クラウン、数年ぶりだのう。 いや、数千年ぶりというべきかの……ワシもまあ、老けたわい」
そんな言葉とは正反対に、数千年経ったとは思えないほど、船で見たときとの変化が無かった。 むしろ、言葉が爺臭過ぎると思えるほどだ。
「いや、全く変化が見られないよ。 で、数千年経って、変わったことは何かあった? それに、何故私は再び君とこうして会話が出来ている……?」
「まあ、慌てるな。 このカオス染みた謎の答えは、ワシではなく、戻った時にクロアに聞くとよい。 ワシは、ここまでしか協力は出来ぬ。 これ以上何かすれば、神に感づかれてしまう故、許せ」
その言葉とともに、足元に突如出現したワームホールに吸い込まれ、意識もろとも再び闇の中へと沈んでいった。
なんだか、寝てばかりいるような気がする……。
「お疲れ様、次に事が起こるのは数年後。 君が生きている間に、今度は俺が、君の敵だ。 楽しみに……待っているといい」
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