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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 能力者Lvゼロ= “無能力者” オリキャラ募集中 ( No.31 )
- 日時: 2010/11/11 18:04
- 名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: xiz6dVQF)
「何が可笑しいのかな、今の君は脳震盪を起こして意識が薄れていると思うけど?」
クラウンの容赦ない蹴りの所為で、ヤマは軽くふらつきながら額に手を当てて思いっきり締め付ける事で意識を辛うじてつないでいた。
だが、それもここまでらしい。
クラウンがコートのポケットからあの大男路苦しめた黄色がかった薬品を取り出す。
だがそれを見て、ヤマはその薬ビンに手をかざすと何処かへ消し去ってしまった。
もちろん、それが劇薬だと知るよしもないが、この場面でこんな怪しげな薬ビンを取り出されては毒だと思わずにはいられないだろう。
それを踏まえて、
「分かった、俺の負けだ。戻って来られちゃ俺に打つ手はねぇ。お前、強いな。仲間になんねえか?」
その勧誘にクラウンは鼻で笑うと冷笑した。
懐からナイフを取り出しヤマに迫ってゆくと、
「残念だな、ボクはこんな組織とつるむ気は無いよ。他を当たってくれない?」
クラウンの確信をついたはずの一言が、今度はヤマを笑わせた。
笑った直後に顎が痛んだのか、直ぐに苦笑いに切り替わると、
「いや、この組織じゃない。能力者のレジスタンスだ、レベルゼロ能力者も多数いる。俺たちの目的は、能力の破棄。お前もそれを求めているんだろう? いい条件だと思うが、どうだ?」
その言葉を聞いた直後、 クラウンに殺意に満ちた表情は呆気にとられたものへと変わる。
まるでそれが求めていた物とでも言わんばかりに。
「良いだろう、ボクを窮屈な能力者という檻から出してよ?」
「ああ、精一杯その方法を探す事を約束しよう」
ヤマのその言葉が終わると直ぐに、クラウンはシェリーの前の席。
つまり事務所のクラウンの席へと戻されていた。
クラウンの表情が軽く引き攣った笑に変わる。
「あいつ等、ボクのいる事を調べつくしてたな……?」
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