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Re: 能力者Lvゼロ= “無能力者”       オリキャラ募集中 ( No.35 )
日時: 2010/11/11 21:52
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: xiz6dVQF)

1758年4月5日。
能力者が確認される。
その数日後、兵器利用へ。

1812年6月9日。
能力者レベルの存在が明らかに。
どうやらレベルはⅠ〜Ⅴまでの模様。

1898年8月5日。
能力者から能力を剥がし取り培養成功。
能力を失った能力者は確実に死亡するという結果が出る。
能力適合段階へ実験は移行。

1958年12月9日。
一般人の能力適合実験の開始。

1966年1月25日
一般人の能力者化に成功、不安定な精神的問題が発生するも能力者として自立可能に。
実験は次の段階へ。

1997年3月28日。
能力者から能力を奪い取る能力者が確認された。
これまでに無い種類の能力者の能力を適合させる事を目標に。

2010年11月4日。
レベルゼロ能力者の存在を確認。
直ちに急行し、その能力を確保せよ。

2010年11月11日。
レベルゼロ能力者が能力者全体の1割を占めていることが発覚。
レベルゼロ能力者の共通点は相手が能力者ではなければただの一般人と変わらないという所のみ。
捜索は困難を極めると安易に予測される。


「11月11日、午後6時23分。レベルゼロ能力の中でも突出した能力者を発見。能力者はクラウンと呼ばれる人間らしく、性別は不明。姿は黒い長髪姿に紅い瞳。彼の事務所に現在滞在しているシェリーと呼ばれる能力者を人質に取り、実験へ協力するように呼びかけろ」


シグマは命令を終えるとデスクの電話に受話器を置き、足早に部屋から出た。
どうやらビルの中らしく、明るい金属の廊下を無数の人間が行き交っている。
彼らはクレイクロア、つまり能力実験者達であり、能力者の敵とも言うべき存在だ。
シグマが廊下をしばらく進むと、金属の重たい扉で閉ざされた部屋の前で立ち止まった。
眼球認識らしい、カメラの前へ顔を出すと扉が開く。
直ぐ足早に中へと入り込むと、

“能力実験体試作品A-01号”

と書かれたカプセルの前でシグマは足を止めた。
他にも無数のカプセルがその部屋には並び、何個かの集団で管理ディスプレイがついている。
その手は不意に、カプセルの開放ボタンへと伸びていく。


「クラウンよ、俺から逃げ切れると思うな。貴様は今までに無い能力者、逃がしはしない——…!」


その言葉の直後、五体の試作品が管理室に解き放たれる——。
どれも表情の無い顔にうつろな瞳、廃人と言うに相応しいものだった。