ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 能力者Lvゼロ= “無能力者”       オリキャラ募集中 ( No.53 )
日時: 2010/11/15 21:21
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: xiz6dVQF)

山小屋を確認するとリザは車から降りると懐から出した銃を小屋へ向けて連射した。
だが、その銃弾は小屋を突き抜けた所まではよかったのだが、小屋内部で剣によって弾かれる金属音が周囲を揺るがした。
しばらくするとモデル並の美人が刀を撓らせ小屋の扉を開く。

この女……表情が分かりにくいが、多分怒ってるんだろうな。

クラウンのそんな考えをよそに、

「やっと到着? 遅すぎるわ、何時だと思ってるのよ」

「悪いね、こっちも色々ゴタゴタがあって遅れたのよセシル。勘弁して」


リザがセシルと呼んだ奴はクラウンの方を向くと、そのままシェリーへと目線をずらす。
そして、

「ジェリーの保護は完遂したわ、今はベッドで眠ってる。でも本当に要るの? 私達の所にはそれを凌ぐガン患者が居るじゃない」

……ジェリーを凌ぐガン患者?
まあそんな事はどうでも良い、それより今大切なのは現在の状況だ。
小屋を良く見れば遠目からは良く分からなかった刀傷や、銃弾の貫通した後、果てには刀で逸らされたのだろうが、バズーカの着弾したであろう木までが小屋の周りには散乱していた。

……一体どんな戦闘があったのやら。

呆れているのかそれを撃退したセシルに感心しているのか、クラウンは自分でも良く分からない感情を押し込める。
セシルが再び小屋に戻ると、藍色の髪をした少し病んでいるかのような表情の女をセシルは連れて来た。
連れてこられた彼女は、赤と青のオッドアイで周囲を見回す。

「あれ? 男俺だけか、ハーレム状態はあまり好きじゃないんだが……」

アルテミスが不意にクラウンの考えと同じ言葉を口から漏らす。
だがそれに対しやはり、

「男って、そこの変態も入れて二人よ」

リザが食って掛かる。
どうしてもクラウンを女として扱いたくないらしい。
まあ、それが当たり前の反応だ。


「さて。改めて紹介すると、彼女はジェリー・シャメリード。クラウン、君と同じレベルゼロ能力者……って、この場にレベルゼロはジェリー以外に三人も居るけどもまあ珍しい能力者よ」

リザがセシルを軽くにらむと、セシルはリザから軽く目を逸らした。
どうやら反応からしてセシルとリザがレベルゼロ能力者らしいリアクションだ。
女の感って凄いな。

「で、今回はレジスタンスに加入してくれる事になったから。仲良くしてあげてね」

セシルが楽しそうにジェリーの事を紹介するのに対しリザは、

「早くアジトへ戻ってレイン達と合流しましょう。ここは危険よ」

急かすように全員をワゴン車へ押し込んだ。