ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Gray Wolf キャラ画像募集します。 ( No.40 )
- 日時: 2010/12/08 15:40
- 名前: yuri ◆F3yWwB7rk6 (ID: DOGZrvXb)
- 参照: Σ( `@А@´)<たかだか参照100突破で喜んでいる俺がいるよ・・・
第
2
Go to the mercenares
1
話
早速ホテルのフロントに着いたユーリはシエラのいる部屋へ向かうべく、二階への階段へ足を進める。
二階、三階と上がり、最終的にシエラが貸し切っている304号室へとたどり着いた。
シエラは魔術師としては未熟だ。
最長30分以上の行使は覇気が持たない為できず、その30分を全て使ったのだ。 恐らく寝ているだろう。
だが、今話さなければ落ち着いて考える時間は無くなる。
ユーリは一寸の間を置き、右手の中指を軽くドアに叩きつける。
十秒立っても、またノックしても、応答がまったくない。
何処に行ったのか、一瞬気になったが、横へ視点を変更してその必要性は無くなった。
「あ‥‥‥」
「…ユーリ? どうしたの?」
シエラが不思議そうにこちらを見つめる。
いきなり出てきたので一瞬戸惑ったが、すぐに口を開く。
「ちょっとここで立ち話すんのも疲れるし、一旦部屋に行こうぜ」
————————
話の内容は先ほどのことについてだった。
レンのこと、エンパラのこと、ユーリはそこへ行くこと。
ただし、決して入るわけではないこと。
シエラは付いて行くか行かないかの答えを訊きに来たこと。
「—————そんなわけで、一応訊こうと思ってさ」
シエラは未だ黙って聞いている。
そのままユーリは言い続けた。
「本当なら危険なんだけどよ、ここはやっぱシエラの判断に任せるべきだと思うんだ。 俺にはどういう答えが一番納得できるのか分からない。 だから——————」
「行くよ」
言い終える前に間髪いれず、即答した。
意外な態度に一瞬驚いたが、ユーリは静かにシエラの話に耳を傾ける。
「ユーリの力もそうだけど、私の力も戦力になるかもしれない。 余りそういうところに行っちゃダメって分かってるけど‥‥‥困っている人が集まる場所なんだよね? だったら私も何か出来ることをしたい。だから私も行きたい」
個人的にはあまり望ましい答えではなかったが、微笑しながら言う。
「…そうやって自分の意見があるなら良かった。 シエラがそうしたいなら、それが自分の道なら、そうして見るといい」
レンは未だに公園のベンチで待ち続けている。
手には白いソフトクリーム。
先ほどユーリが食べていたアイスクリームを見て、自分も食べたくなったのだ。
しかし、時間はかなり経過しており、既に待ちくたびれている。
背をベンチにもたれ掛け、頭をブラブラと揺らしている。
レンは正面の道からやってくる人物を見て、すぐに立ち上がった。
ユーリとシエラ、二人がレンの元へとやってくる。
ユーリがやっと来たから、ではない。 シエラがいるからである。
「おい! お前、まさかその子連れて行くつもりか?」
「ああ、何か悪いことでもあんのか?」
嫌に開き直ったユーリに言葉を失い、その場で俯く。
そしてそのまま低い声で質問をした。
「‥‥‥でもよー。 その娘まだ学生だろ? それなのに連れて行くのは…」
「あ、大丈夫です。 今日土曜日だから」
シエラがユーリの後ろから声を出す。
溜息を深くつき、頭を乱暴にかく。
それと共に黒髪も大きく揺れた。
それからしばらくして、ユーリはまだ自分の名前を名乗っていなかったことに気づく。
「ん、そういえばお前俺の名前知らなかったんだっけ。
その言葉に、レンすらも今頃気づいた風に軽く動揺する。
ユーリは微笑みながら、自分とシエラを指で指す。
「俺の名前はユーリ・ディライバル。 それから、この娘はシエラ・ハーティア。 よろしくな」
声に出してレンは同意する。
一通り落ち着いて、レンは先導してユーリたちと共に歩き始める。
「それじゃあ行きますか。 我らが傭兵団、エンパラへ!」
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