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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 蜃気楼ラビリンス ( No.7 )
- 日時: 2010/11/06 09:22
- 名前: 黎龍 ◆RMw3.cMGUE (ID: dBCG1FA1)
- 参照: http://plaza.rakuten.co.jp/k2naduki0623/diary/201010300000/
[]0:02
俺を呼んだ伊藤という名の女から感じ取れるのは「さっさと来い」という6文字の言葉。
何の用なのかは知らない しかし重大な事件が起こった"という訳でも無さそうだ。
その伊藤の右手にもたれている小さな刀の様な物を俺は擬視していた。
その途中に、伊藤はこう言葉を怒りながら言った。
「なんで来なかったの!」
と、伊藤が怒りながら大きい声で俺に言う。
風を浴びていた なんて言ったら殴られるに違いない。
どんな言い訳を言おうか 自問自答していた。
無駄な緊張が体に走り、額には汗が通る。
何だろう この違和感。
いつもはスッと言い訳が思い浮かぶのに、今日は全くもって浮かばない。
ここ最近コロニー移住ばかりしている疲れのせいなのだろうか。
そんな事を頭で考えてる間にも、伊藤の怒りは増していた。
いや、増していたというか、メーターを振り切っている様な そんな感じがする。
壊れたおもちゃの様に、伊藤はこちらへ遅いが一歩一歩進んできた。
間近に居たのに、まだ進むという事は…
終了でした。
バキーン!
「くぅ…」
俺の頭の上には、小さなアザが出来た。
伊藤が、刀の鍔で頭を軽く殴ったのだ。
殺す気か"とでも思った。
殴られた瞬間、尻餅を付き 伊藤の表情は自信ありげに微笑していた。
自省しなければ、俺の命も危うい事だろう。
俺の近くに、あんな脅威が潜んでいるんだから。
そんな事を思っても、精々直るのは一週間だけ。
その後はまたいつもの生活に戻ってしまう。
これも直さんといかん。
後ろでザザーッと音を奏でる波は、俺を嘲笑っている様だった。
そして最後に残るのは、[不安]だけ。
俺達は生きていけるのか。
そんな事を思って生きているが、もう1年も経つしな。
俺の名前に恥じらぬ行動をしよう -古見 信一郎-
「伊藤の所に行くか……」
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