ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Are You OK? 参照100突破しました! ( No.33 )
- 日時: 2010/12/11 18:20
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
夜空に光るのは、満天の星。
そんなハッッピータウンがある妖精界だが、隣には暗黒の街、ダークネス・デットパーソンタウンという、昼でも夜のように暗い街があるのだった。
だからきっと、あの街は今頃雨が降って、曇り空で、雷が鳴ってるんだろう。
「アクロ、起きてるか」
「!?」
何故、どうやって入ってきたんだろう。そう思っているうちに、フルルの顔がどんどん近くなった。
「アクロ、突然な話なんだが、引越しすることになった。今から。
っていうか、1週間まえから決まってたことなんだけど、言ってなかっただけだから。
『バイバイ』って、伝えたかったんだ」
「———フルルさん。
…!?」
突然フルルに抱きしめられ動揺する。
「いつか、また逢えたら————」『ドサッ』
「…フルル…さん?」
しかしそんな時間も直ぐに終わる。
黒妖精の手によって、壊される。
———フルルが、“壊された”。
「あ、あああぁ、あああぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁ!!!!!???」
「嫌だ嫌だイヤダ嫌だ嫌だいやだイヤダ嫌だイヤダ嫌だイヤダ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だイヤダイヤダイヤダ嫌だイヤダ嫌だイヤダ嫌だ嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌いキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライきらいきらいきらいきらいきらいきらいきらい大ッッッッ嫌い!!!!!」
————————————————————————プツン——————————————
☆★
『チュンチュン』
嗚呼、もう朝か。
あれは———夢?
フルル———『また何処かで逢えたら』って言っていたけれど、結局逢えてない、まだ。いつか、逢いたい。わたしの、大切な人。特別な人。
「……アリガトウ——————————」
ずっとわたしは貴方のことを忘れない、忘れはしない。この身体が、永遠に尽きるまで。
わたしと一緒にいてくれて、一緒に喋ってくれて、助けてくれて、本当に『ありがとう』としか言えない。わたしは皆に助けてもらってばかり。あの日から成長なんてしていない。ただ…変わったといえば口調だけ。少しフルル、貴方を真似てみたの。
「……少し、昔の話したらクロス達、話してくれるかな?」
そんなドアの方へと向かっていくアクロマニュムの顔が、一瞬だけ笑顔に見えたのは、眩しい太陽の所為なのだろうか。
友好関係は、『広く浅く』よりも『狭く深く』のほうが良いんじゃないのか。
byフルル・マーロン