ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Are You OK? ( No.43 )
- 日時: 2010/12/20 19:01
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
- 参照: 熱っぽい…←
夜中。
眠れない、眠りたくない。
月夜の明るい夜。
撃たれたところがよく痛む。
———きっと今でも戦争は続いてて…
———私よりも重い、辛い激痛で苦しんでいる人がいるんだ。
アクロマニュムとスベイクが部屋から立ち去って約10分。
眠れないのを機に、今までの出来事を、自分の頭で自分なりに思い出す。
———何で戦争なんて起こるんだろう。
———妖精同士なんだから、仲良くすればいいのに。
ベッドの中でうずくまって、今もまだ続いているであろう、白黒戦争について考える。
1人だが。
———戦争は嫌い。
———だって、みんなの命を奪うから。
———信頼を壊すから。
———無駄な血を流して、何が楽しいの?
———皆皆、バカだよ。
———仲間を失いたくないのなら、しなければいい。
———信頼を無くしたくないなら、仲良くすればいい。
「なんでこんなに不平和なの………?」
☆★
「おやエリィではないですか。お久し振りですね」
豪華な個室で怪しいことを行っている男と、その部屋を開いた瞬間後悔の色を見せる女。
ヒミミャ・フルーガスと、エリィ・ブァーン。
エリィは着替えてきたのだろうか、さっきとは正反対の、真っ白な、純白のドレスを身に纏っていた。
ヒミミャは相変わらず執事服である。
「ちょっとあんた……何気持ち悪いことしてるのかしら?」
表情を曇らせて質問するエリィ。
「気持ち悪いことって……。ただの解剖じゃないですか。
人間の体内を色々と調べてるんですよ。ほら、見てください、これ。心臓っていって、私達には無いものがあるんですよ」
「フェアリーライフと同じだけどね」
「それはまた違うのではないでしょうか」
そう言いながらまたヒミミャは人間の遺体(?)に向き直り、メスで切ったり目玉を押し潰してみたりと、半分子供のようなことをやっている。
「あぁそうだ、エリィ」
と、突然手を止めエリィの方へ向かってくるヒミミャ。
「なぁに?気持ち悪いから半径2m以内に近付かないで頂戴ね」
にっこりしながらキツく言うエリィ。
「これ、エリィに渡しそびれていたものなんですが…受け取ってくれますか?
——————婚約指輪」
☆★
「あー、いてててて……。って、アレ?此処ってもしかして…ハッピータウン?」
「みたいだねー。
いや〜、すごいすごい。これがちまたで噂の妖精界かぁ〜」
「!?」
妖精界・ハッピータウン夜11時25分。
ハニーはフルルという少年とニホンから去り、妖精界に戻ってきたところだった。
誰にも見つかることのない、暗い路地裏で。
なのに。
なのに。
「誰だよキミはぁ!!?」
「ん〜?俺の名前はぁ、石谷 藍っていうんだぁ〜。人間だよ!」
———んなの匂いで分かるっつのボケ!!
「で、藍…だっけ?何で此処にいるの?」
「真っ黒な穴に引きずり込まれちゃったから!!」
「嘘吐け、自分から飛び込んだんだろが!!」
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。
男なんて今直ぐ私の前から消え去って頂戴!!!
byエリィ