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1-01「黄金の手紙」

「……ここは?」
辺りを見回せば見たのこと無い顔。服装も全然違う。
驚いた表情で辺りを見回す少女───桜姫。
「……何が起きたのだ?」
黄金の光に包まれ、気が付けば何もない真っ白な塔の中。
同じく驚いた表情の少年───真田 幸直。
「手紙、か?」
手紙を開く。何とも達筆な字が並んでいた。
案外冷静である知的な男性はクロウ。

“あらゆる時代の皆様へ
　辺りを見回せば知らぬ顔。さぞ驚いたことでしょう。
　私はアリカ。この世で最も恐ろしく残忍な魔女です”

「アリカ……」
僕が読んだ本に出てきた。物語の中では、血も涙もない無情の魔女として描かれていた。
気弱そうな顔の少年───大神 圭介。

“突然ですが、皆様にお願いがあります。愛用の武器をとり、殺し合って下さい。
　私の勝手な都合でありますが、私は暇を持て余しております。
　暇つぶしに優雅な惨劇でも……と思い、貴方達を舞台の主役に選ばせていただきました”

「殺し合い、優雅!?」
バッカじゃないの!? 頭イカレてる! と怒りの表情の少女、桜井 美南。

“では、今宵は優雅かつ残酷な惨劇を心より期待しております。
　無限の魔女・アリカ”