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1-08「殺し合い」

この大広間で殺人舞台は始まった。

殺人舞台はトーナメント戦のように決まった。
1対1で、誰にも邪魔されないように。卑怯な手が使えないように。

1回戦は暁対クロウ。2回戦は舞華対彩佳。3回戦は桜姫対奈央。そう決まった。

“新しいルールのゲームも中々面白い。
　ただ、卑怯な手が使えないのが残念”
達筆で心のこもっていない字の手紙はいつでも落ちてくる。

「銃対銃か……」
柱を上手く使って防御していかなくては厳しい。
「始めるぜ?」
その声と共に、二人の舞台は始まる。

銃声が響き渡る。2人の勝負はなかなかつかない。
その時、クロウの銃弾が暁のわき腹をかする。

「ぐっ……」

その時、手紙が降ってくる。

“舞台上で受けた傷の手当ては一切致しません。
　ですので、出血多量で死んでしまうなんて面白くない終わりはやめて下さいね?”

と。2人が命をかけているというのに、アリカはただ純粋に楽しさを求める。

「もう終わりにするぜ?」
蹲った暁の頭を撃ち抜く。

“お見事。その傷口から脳みそを引きずり出してくれたら楽しいな。なんて”

俺はその手紙通り、頭の傷口に指を突っ込んで脳みそを引きずり出した。

ぐちゃぐちゃと指を突っ込んで、頭の中を空にした。
その中に、暁の銃の弾を詰め込んだ。

“クロウ様は十分に私を楽しませて下さいました。
　他の皆様も私を楽しませてね?”