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04「通じる想い」

「シャルリア様、どうか姿を現して下さい……」
こんなことは女子のすることだろうけど、大鏡の前で跪いて指を組む。
下を向いていた顔を上げると、鏡の中に俺ではない美女。

「貴方は……っ!?」
シャルリア様が本当に来てくれたのか、と希望に顔を輝かせる。
「いかにも。我がシャルリアである」
ふっ、と軽く笑って煙管をふく。

「俺と琉美を、結ばせて下さいっ!!」
もう一度跪いて瞳を閉じて懇願する。
「よかろう」
尊大な声で、優しく言って下さる。
「有難うございますっ!! あっ……?」
お礼を言い、顔を上げるとシャルリア様の姿はなかった。

「あのね、麓」
「うん……」
琉美に屋上に呼び出され、心臓がバクバク五月蠅い。
「あたし、昨日の夜考えたの……」
今度はあたしが凛とした視線で麓を見上げる。
「……」
ゴク、と唾を飲み込む。

「あたしも麓の事が好き」

「……マジ?」
「こんなことで嘘つかない」
にっこりと笑った愛しい顔。少し赤くなっていて、とてもかわいい。
「やった!!」
とびあがるほど嬉しかったが、それは抑えた。

「(シャルリア様、ありがとうございます!)」