ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

01「青春」

「……」
ふぅ、と煙管の煙を吐く。すると、ある学校風景が映る。

「凛子先輩!」
「あっ、琉美」
教室移動なのか、教科書を持っている琉美。
「好きな子できましたか?」
「いや、全然」
女子特有のトークを開始し、琉美は列から遅れる。
「あたし等、青春できないで卒業しちゃうとか?」
凛子が冗談のように言う。
「それはキツいですね〜。せめて恋愛しましょうよ!
　一生に一度しかない青春ですから!」
じゃあ、失礼します、と琉美は走って行った。

「好きな子、かぁ」
あたしにはできそうにないな、と自分に苦笑する。

「青春だねぇ。青春なんて何年前のことか」
「我はこういう物は好まぬ」
ふぅ、ともう一度煙を吐く。
「女の子なのに?」
「性別は関係なかろう?」
質問に質問で返す。
「質問に質問で返されてもねぇ……。あと、煙管はやめな。
　女の子なら自分のこと“私”って言わなきゃ」
「五月蠅い」
ふぅ、と3度目の煙はディアの顔にかける。

「あー、そうされるの好きかも」
「……M」
恥ずかしそうに呟いたとか、そうでないとか。