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第参拾伍話「party」

チカは、こう伝えてきた。
『元知、大けが。本陣、帰る。泰親、戦う。竹中 半蔵』
「泰親ンとこには俺が行く!」
「では、私も泰親殿の所へ向かいます」
そして、二人は馬を走らせた。
「元知……」
恐らく、本陣から一番近い中央の道を使うはずだ。
そして、私も馬を走らせる。

「泰親!!」
「政義のアニキ……」
くそ、かっこ悪ぃとこ見られちまったな。と頭をかいている。
「馬鹿野郎! おい、光好! 本陣に連れて帰れ!!」
「了解」
肩の傷口がかなり深い。肉は裂け、大量の血がほとばしる。
初めて“血が美しくない”と感じだ。
そして、馬を走らせて本陣に戻る。馬は走らせっぱなしで、いつ倒れてしまうか解らない。

「本当に織田軍の絆は強いね」
「あぁ。汚ぇお前らとは違うぜ?」
6本の刀を握る。親父に教えてもらった“六爪流”
「ふふっ」
その構えに満足したのか、血まみれの刀を構える。

「partyの始まりだ!!」

「むっ、光好殿……。泰親殿!?」
傷を負った泰親を見て駆け寄ってくる。

「貴方は敵本陣へ向かって下さい。いつでも政義殿と交代できるように」