ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 戦国の世に生きる ( No.14 )
日時: 2010/11/10 19:52
名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: OPVNjM8g)

第壱話「魔王の娘」

天正10年───1582年、本能寺の変は起こった。
父上の家臣だった明智光秀の謀反。
濃姫様も、蘭丸様も、父上も、皆死んだ。

だが、私だけは生きていた。明智光秀は笑い、こう言った。
“貴方が魔王が可愛がっているという忌み子……。
 貴方は殺さないでおきましょう……”
と。今でも鮮明に覚えている。

私は“忌み子”と言われた。奇妙な容姿で生まれ、そう言われてきた。
魔王の娘という事実が、よりそうさせたのかもしれない。

「おい、美麗? どうした」
伊達政宗の息子───伊達 政義。
「もしや気分でも優れませぬか?」
真田幸村の息子───真田 幸直。
「いや……」
そして、織田信長の娘───美麗。

3人は、天下を治めるため、戦う。