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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる(参照100突破!! イェー!!(←) ( No.42 )
- 日時: 2010/11/12 22:26
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第七話「仄かに香る血の匂い」
今日は大阪の大勢力、豊臣軍との戦。政義と幸直は肩慣らしで汗をかき、光好は余裕の表情。
「前方部隊の光好はほぼ囮でよい。右の政義、左の幸直で挟撃する」
「囮なんかにされたら活躍できませんねぇ……」
“そもそも、囮って死ぬかもしれないじゃないですか”と文句を言ってくるが無視。
「誰がテメェなんかに活躍させるか」
と子供じみた言葉攻めをする政義。
「皆さん酷いですねぇ。はぁ……」
どうやらこの数日で、すっかりこの生活に慣れ切ってしまったらしい。
美麗から冷たくされるのも日常、政義の軽口も日常、幸直のドン引きも日常。……らしい。
「あーあぁ。じゃあ、私は囮として活躍しますよ」
“突っ立っとけばいいだけでしょ?”と言い残してフラフラ歩いて行く。
「あの者は……」
はぁ、と呆れ気味の幸直。
「ま、いいじゃねぇか。行こうぜ」
───これからの戦いのことなど、誰も予想できない。
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