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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる(参照100突破!! イェー!!(←) ( No.51 )
- 日時: 2010/11/13 12:17
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第拾話「舞乙女京子」
「美麗ちゃ〜ん」
笑顔でパタパタと駆けてくる。
「何?」
「あんな、うちもぉ、織田軍にいれてくれへん?」
「は……?」
京子は武芸もできたのか……?
「だってぇ、織田軍の殿方って皆かっこええやん?
もしかしたら、うちの恋がぁ……」
ぽっと顔を赤く染めてモジモジしている。
「……」
「それに! 織田軍て女の子、美麗ちゃんだけやろ?
なんや華がのぉて寂しいわぁ」
美麗ちゃんったら、なんて冷たい眼差しなの……。
あぁ、でも素敵やわぁ〜。
「……」
でも、舞は兵士を鼓舞するかもしれない……。
「それにぃ、舞で鼓舞できるかも? やし〜」
「……認めよう」
もう面倒になってきた。確かに、舞で鼓舞はあるかもしれない。
「やった! 宜しくなぁ?」
「と、言うわけで。宜しくお願いします」
そして自己紹介を終えた京子は、舞を披露した。
拍手喝采で、織田軍の士気も上がったような気がする。
「美麗ちゃん、恋の相談ならいつでも聞くで?」
「……」
「なんや冷たいわぁ」
───いつもこんな調子で、織田軍も少し明るくなったらしい。
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