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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる(参照100突破!! イェー!!(←) ( No.53 )
- 日時: 2010/11/13 12:52
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第拾壱話「西海の鬼神」
「アニキィ!!」
「なんだ?」
部下は俺の事を「アニキ」と慕っている。
中には俺より年上のヤツもいるが、ソイツらも「アニキ」と呼ぶ。
「それが、織田軍が攻めてきてるってよ!!」
「織田……? 忌み子のネーチャンか??」
俺と同じ銀髪のネーチャン。何となく親近感。
「そんなことより、早く準備しなきゃいけねぇです!!
もうそこまで来てやがる!!!」
「忌み子のネーチャンもかっこいいマネするねぇ」
重い腰を上げて、父親の形見の碇槍を手にする。
「長宗我部 泰親。降伏せよ」
ネーチャンの低めでかっこいい声が響く。
「ヤダね。俺は人の下についたりしねぇ!」
その声と共に、控えさせていた弓兵が立ち上がり、一気に矢を放つ。
後ろの足軽は大分やれたけど、さすがにネーチャン達まで引っかかってくれない。
「悪戯が過ぎるな、坊や」
背筋がゾクッとする恐ろしい声で言われ、俺の後ろにいた子分が俺の身体を縄で縛る。
「クソッ───」
俺が面倒見てやったコイツら、全部織田軍の間者かよ……。
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