PR
ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる(参照100突破!! イェー!!(←) ( No.55 )
- 日時: 2010/11/13 13:00
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第拾弐話「自尊心と命」
「どうする、坊や」
「坊やじゃねぇ、ババァ!!」
身体を縛られた俺に出来るのは、ネーチャンを全力で睨む事だけ。
「確かにお前より年上ではあるがババァではない」
思い浮かんだ罵声も冷静に流される。
「貴様! 美麗様に何たる無礼───ッ!!」
横に控えていた兵士が俺を斬ろうとする。
「よい、まだ若者だ。礼儀など知らない」
「はっ」
美麗様の寛大な命令で、刀を鞘に戻す。
「坊や、降伏すれば命は助けてやる」
「……ちっ」
まだ死にたくねぇ。が、このネーチャンの子分になる気もねぇ。
「boy……」
低い声が牢屋に響く。
「アンタ……」
たしか、伊達政宗の息子……。
「悪い事は言わねぇ。降伏しな」
「俺は……!!」
「人の下につかねぇのはお前のprideだろ? この際そんなpride捨てちまえ。
prideより大切なもんは命だ」
PR