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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる(参照100突破!! イェー!!(←) ( No.61 )
- 日時: 2010/11/13 16:21
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第拾四話「秘する想い」
「うおぉっ!!」
いつものように政義殿と手合わせをする。
「どうした? 邪念があるぜ?」
「某にはそのようなもの、ござらん!!」
政義殿の重い一撃を受けながら、態勢を立て直す。
「Ah……。恋、だな?」
手合わせをしていて悟ったのだろう。しかし、何故。
「こっ、こっ、こっ……!!!?」
声にならない叫びを上げ出す。
政義は“こりゃぁ来るな”と思い耳をふさぐ。
「破廉恥なるぞおぉぉぉぉーっ!!!!!!!」
寝ていた犬猫は飛び起き、政義は耳を塞いでいたにも関わらず、耳の痛みを訴える。
……きっとその声は、城下町にも轟いた。
「ま、言ってみろ? 十分楽になれるぜ?」
水を2杯持ってきて、一つは幸直に渡す。
「うぬぅ……」
流れる汗を拭きながら、変な呻き声を上げる。
「ha……」
最近の若者は世話が焼けるぜ……。
「美麗、だろ?」
「ぶふぅっ!!!」
大当たりなのか、飲んでいた水を一気に吐き出す。
「当たりだろ? 言え」
こんな調子で幸直が敗走でもしたら、軍は総崩れになる。
「そっ、某は……。いつしか美麗様を目で追うようになったり……。
美麗様といる時間が他のどんな時間より楽しかったり……」
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