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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる(参照100突破!! イェー!!(←) ( No.64 )
- 日時: 2010/11/13 18:46
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第拾七話「貴方が愛おしい」
「幸直様!?」
うちに向かって倒れてきた幸直様を抱える。
「ちっ! だから気持ちの整理つけとけっつったろ!?」
「申し訳、ありませぬ……」
右の横腹から血を流している。息も荒い。
「もういい喋るな!! 京子、ここは俺一人でいい。馬で幸直を連れて帰れ!」
ピーッと口笛を吹くと、茶色い馬が来る。
「でも……」
「幸直を救え!!」
「……はい!」
政義様は敵と戦いながら、幸直はんを心配していらっしゃる。
「幸直様、もう少しの辛抱やで……」
馬の腹を蹴って、最大速度で走らせる。
「おや、あれは……?」
敵を倒しながら、青空に上った狼煙を見る。
「政義のアニキ等になんかあったのか!?」
碇槍を振り回しながら、狼煙の存在に気づく。
「私が行く」
私が乗っている馬は天下の名馬と言われる悪龍。
誰よりも早くその場にたどりつけるはず。
「ここは私たちに任せて下さい」
明智のその言葉に安心して馬を走らせる。
「政義!」
「美麗!? 助かった……」
数は多くないが、強敵に囲まれて苦戦していた。
「幸直と京子は?」
刀を抜いて敵を倒す。
「それが……」
今までの出来事をすべて話す。
「幸直が……?」
この時の私は、どんな顔をしていただろう。
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