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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる(参照200突破!! イェー!!(←) ( No.76 )
- 日時: 2010/11/13 21:05
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第弐拾弐話「血の愛」
「くっ……」
光好の力で両手を押さえつけられては、抵抗できない。
ゆっくりと近づいてくる唇が、恐ろしい。
蹴ってやろうとも思ったが、足の間に足を入れられ、足も動かせない。
「っ……」
唇が重なる生々しい感覚。コイツの唇に思い切り歯を立てる。
「……っ!」
軽く声を上げたのは光好。美麗が唇を噛んだらしく、唇からは血が流れている。
「ふざけるな!」
自分より高い位置にある顔を睨む。
「くくくっ、はははっ!!! えぇ、抵抗して見せなさい! 力の限り抵抗して下さい!!
どのような抵抗も無駄と言う事を教えてやりますよ!!」
きひゃひゃひゃひゃっ!! と暗闇をつんざく笑い声。
「……」
どう抵抗しても、コイツを煽るだけだった。
「オイタはその辺にしようぜ、明智」
怒りを抑えて震えている声。政義だった。
「おやおや、政義殿。覗き見とは趣味が悪い……」
それでもニタニタ笑っている顔。
「美麗」
自分のもとに来るように言う。すると、小走りで俺の後ろに隠れた。
「次、美麗に手ェ出したら───殺す」
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