ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ─ESP─『エスパー』1話UP ( No.8 )
日時: 2010/11/13 15:41
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

02【超能力を持つ青年】

東京 百宮学園高等学校

平凡な1−2のクラスに、主人公である青年はいた。
「ここは、√が重要であり・・・・」
数学の授業中、青年は一番後ろの窓側の席で外を眺めていた。
「暇だな〜ぁ。」
名前は海藤天馬。高校1年生で‘特別’な能力を持つ。

パチン!

天馬が指パッチンをすると、小さな音と同時に指先から発火する。
そうだ。天馬は生まれたときから炎を扱える能力者なのだ。
しかし、このことは友人には勿論、家族も知らない最大の秘密である。

「天馬、勉強大丈夫なの?」

天馬が外を眺めていると、隣の席である水崎七海が話しかけてきた。
「数学だけは大丈夫なんだよ。問題は英語だけだ。」
「・・・分かったよ。」
天馬は冷たく七海に言葉を返す。七海はそのことに怒り、椅子を蹴飛ばし勉強に戻った。
「痛って・・・」
蹴られた衝撃で、天馬は窓に頭をぶつける。
「ばーか。天馬のばーか。」
七海は少し笑いながら天馬に言う。
天馬もつられて笑うと、再び外に視線を移した。
空は青く晴天で雲ひとつない。
しかし、今日で自分の人生が変わると______


天馬は思ってもいなかった______


******


学校は終わり、放課後.....

天馬は学校を出ると、自宅へと一人で帰宅していた。
学校から距離もなく、約10分で着く。
いつも通りの道を歩いていると、天馬の目の前に突然制服姿の女子高生が現れた。
「うわっ!!」
天馬は驚き、女子高生とぶつかってしまう。
女子高生の方はバランスを崩してその場に倒れた。
制服を見ると、天馬の通う百宮高校の制服ではない。
「だ、大丈夫ですか?」
天馬は慌てて女子高生に近づいた。
その時だった。

「あんた、超能力者ね。」

女子高生は天馬を見ると、右手の平をこちらに向ける。
その瞬間、右手の平から緑色の電撃が飛び出し天馬の顔面に激突。
「うっ!!」
天馬はショックでその場で気絶。
女子高生は平然と立ち上がると、天馬に駆け寄り、辺りを見渡す。
「やった♪捕獲成功♪」
女子高生はそう言うと、天馬を抱えその場から歩き去った。