ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Voice of the devil〜悪魔の声〜 14話更新 ( No.45 )
日時: 2011/01/23 16:40
名前: 星都 ◆U9Gr/x.8rg (ID: Fn07flnU)

15

「それは…。どういう意味だ」
「今日あなたのクラスを見た限りですと——、私たちが解決しなければならない問題が見つかりましたわ」
「も、問題?」

あり得ないな。あの教室はいつ見ても凡人ばかりのつまらない集い。
お前のような非日常的なやっかい事なんて、あるわけがない。

「…あら、誰が非日常的なやっかいごとなんですの?」
「だからどうして俺の考える事が分かるんだよ!!」
「……ごほん。それはまぁ置いといて。
 近頃、あなたのクラスで欠席者が増えていますね?あたくしが見たところ、半数以上が居なかったですわ」

待て。待て待て待て。
あれはただの欠席だろ?ちゃんと何日かすれば復帰してる。

「その復帰した者に変わったところとかはありませんの?」
「……いや、それは分からん」

なんせあまり人と関わらないからな……。
俺は教室では孤高の浮き雲と称されている。

「威張って言うことではありませんわよ、それ」
「ふん。とにかく、これと言っては変わったところはない。俺が見る限りはな」
「じゃあ信用なりませんわね」

…くッ。信用ゼロの男って…。これは好感度ががた落ちじゃないのか?

「別にあなたの好感度なんてプラマイゼロですから安心してくださる?
 これからも好感度は下がる一方ですので」
「それは男としてどうなのだー!!」
「こほん。話を戻しますわよ。復帰した者は今どこにいるんですの?」

何処と言われても……。今の時間帯なら部活動じゃないか?
もしくは帰宅してるとか…。

「それでは調べようがありませんわね。
 仕方ありません、ここ何ヶ月間でかなり長い日数を欠席している者を調べてください」「し、調べるって…。どうやって」
「それはあなたの考える事ですわ。あたくしはあくまでもあなたのサポート。
 契約者を馬車馬のようにこき使うだけですわ」
「酷い!!今初めて契約者になって後悔したぞ!」

性格悪魔だな…。いや、本当に悪魔だけど。
どうやら神様には、平穏な生活をさせてくれる気はなさそうだ。