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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第一章 ひとつの欲望からⅤ ( No.5 )
- 日時: 2010/11/17 20:36
- 名前: 葡萄飴 (ID: acQ6X1OT)
華蓮は保健室から出て教室に戻ろうとしていた。
でも足はふらついていた。
ガクンッ 華蓮はその場にしゃがみこんでしまった。
「はぁ… はぁ…」
今のは私じゃない。誰かが私を動かしてたんだ!!!
華蓮は教室に戻った。
「え。ちょっと貴方!! 顔色悪いじゃない!」
「だ、大丈夫…です…」
「本当に大丈夫なの!?」
先生にそう言われたが、授業中安静にしていたのでなんとも無かった。
授業が終るとすぐに優莉が来た。
「華蓮!!大丈夫!?さっきものすごく顔色悪かったよ!?」
「大丈夫。さっきはちょっと大丈夫じゃなかったけど、もう大丈夫になったから。」
「ならいいけど…」
本当は怖くて怖くて仕方が無い。
いつあんな風になるか分からない。
自分がコントロールできない。
「華蓮?」
「あ、ああ、何?」
「本当に大丈夫??」
「だ、大丈夫だけど。」
「ふぅ…なんか心配だなぁ〜」
「心配しなくて結構。」
私の方をポンっと叩いて優莉は自分の席に戻った。
HRが始まった。でも私はさっきの事で頭がいっぱいで、
先生の話なんか全然聞こえなかった。
そのまま、時間だけが過ぎていった。
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