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　クスクスクスと、葵は微かだが、確実に声が聞こえた。
　「　誰か…いる……　」
　返事はなかった。しかし、メールが来た。
　【　またお見舞いに行くよo(^-^)o☆　】
　またしても寒気が葵を襲う。今度は吐き気までしてきた。お見舞いではない。また「襲いにに行く」が正しいではないのか。
　(　もう、死にたい…　)
　＠のストーカー行為のようなものは続いた。じっとしていられない。寝ていても、苛々して寝付けない。

　1月5日
　寒くて、葵は布団から出られなかった。それに＠がどこかにいるかもしれないという恐怖心からも、布団から出られない理由だった。
　(　もう…嫌だ……　)
　そして、盗聴器があるのに気づいた葵は布団から出て、盗聴器のついているぬいぐるみを取り出したのだった。そして、思い切り金槌で叩いた。
　　──ガッ、パキッ
　鈍い音と共に、盗聴器は姿を失っていく。だんだん、だんだんと崩れて、部品がボロボロと落ちていく。
　(　全部…っ、聞かれてた…！　)
　＠への怒りを金槌に込めて…。
　残り26日