ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ネット友達。√参照700…超え!? ( No.154 )
- 日時: 2011/04/16 15:50
- 名前: りこ. ◆DPvZRJ5eF2 (ID: C0UsoifF)
- 参照: http://www3.atpaint.jp/xxxirasuto/index.htm
[][〉40
葵は崩れ落ちたまま立ち上がらなかった。というより、立ち上がれなかった。今のは、梨螺だったのか、それとも、幻覚、幻聴だったのか…。
そして、そのまま次の駅に着いた。そして、葵は頑張って立ち上がり、病院にいった。病院はもう慣れているので、診察券などを渡し、30分ほど待って、名前が呼ばれて診察室に入り、テーピングなどを済ませて、お金を払い外に出ようとした。
すると、
「 あお……待ってぇ 」
梨螺の声がまた聞こえた。
「 梨螺っ!? 」
葵は声が聞こえた方に振り向いた。…そこには梨螺らしき人物が立っていた。ランドセルを背負い、フラフラと立っている。
「 あのねぇ、梨螺ねぇ、追いかけてきたのぉ 」
「 追いかけ…るって…… 」
よく見ると梨螺はボロボロになっている。顔から血を流し、髪の毛はバサバサ。手足からも血を流し、服は土で汚れてびしょびしょに濡れている。
「 もしかして…電車…の時… 」
「 そぉ、梨螺ねぇ、あの後落っこちちゃったんだぁ… 」
葵は驚いた。梨螺がいた時は、橋の上を走っていて、下には大きな川が流れていたのだから。
「 それでねぇ、ひゃははっ、走って電車追いかけたのぉ 」
梨螺の言ってる事は本当なのか、しかし、普通人間にはありえない事をしている。電車にしがみつき、落ちても走って追いかける。しかも、まだ梨螺は小学生なのだ。
「 ほぉら、見てぇ、血出てぇ、服汚れてぇ、ひゃはは! 」
「 ……とにかく…もう…やめてよ… 」
「 …は?やだぁ、そんなのできないよぉ 」
「 梨螺、まだまだあおの事苦しめるよぉ?ね? 」
「 っ……… 」
「 最後にはねぇ、あおのぜ〜んぶ奪っちゃうのぉ! 」
そう叫んで梨螺はフラフラと歩きながら、病院を出て行った。葵はしばらくして病院を出たが、梨螺はいなかった。