ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ネット友達。√参照800…超え!? ( No.167 )
- 日時: 2011/03/26 10:50
- 名前: ヱリオ. ◆DPvZRJ5eF2 (ID: C0UsoifF)
- 参照: http://www3.atpaint.jp/xxxirasuto/index.htm
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そしてそのまま東京についた。見渡す限りビルや建物が立ち並んでいる。葵はしばらくぼんやりと空を見渡していた。今日の東京は曇りで、その上、東京は大都会。かなり狭いので、余計に暗く感じた。
すると詠未からメールが来た。葵はすぐに携帯を開く。
【 分かった。葵は頑張って、私、何もできないかもしれないけど、精一杯頑張るわ。@の動きには注意するようにね。 】
葵は読み終えると、パタンとわざと音が鳴るように携帯を閉じた。
葵はそのまま街を歩いていた。たまに悪そうな男達が目の前を通っても、なるべく目を伏せながら歩いていた。まだ葵は骨折しているので、周りの人の歩く速度より、だいぶ遅く、周りの人から細い目で見られることが多かったが、葵は気にせずにゆっくりと歩いていた。
しばらくすると、葵はファミレスを見つけた。一息つくのに丁度いいだろう、そう思い、葵はファミレスに入っていった。
「 いらっしゃいませー、1名様ですね? 」
元気のよい店員の声が響いた。葵はコクンと頷いて、店員が誘導してくれるので、そこへついていった。
葵は席につくと、店員が持ってきてくれた水を少しだけ飲んで、喉の渇きを潤すと、メニューを開いた。メニューにはごく一般的な品揃えで、葵は空腹を少し満たすためにサラダセットを頼んだ。
店員が「 かしこまりました 」と同時に、葵は少しため息をついて、これからどうするのか迷っていた。
そして注文したサラダセットを店員が持ってきてくれた。葵は少し首を前にやった。きっと礼をしたつもりなんだろう。
葵はサラダを口に入れながら、ボーッと考えていた。何をしたらいいか、これからどうやって生活していくか…。親も友達も失い、そして@という存在があること…。
するといきなりメールが届いた。
【 やっほぉ、@だよ、何で東京にいんのぉ? 】
葵は勢いよく後ろを向いた。するとそこには深くフードを被った@らしき人物が携帯をいじっている。
「 嘘…でしょ…っ… 」
葵はガタガタガタガタ震えてどうしようもなかった。何故、何故今ここに@という存在があるのか。どうして今、東京に、このファミレスに、同じ場所に@がいる。
「 …んお? 」
葵に気づいたかのように@は携帯をいじるのをやめて、葵のほうを見た。少しだけ目が見えるが、顔全体は見えない。@の隣には梨螺らしき人物も。
「 いひひっ、あーお、何でこんなとこにいんのぉ? 」
「 それはこっちの台詞よっ…!何であんた達がここにっ…? 」
梨螺はにやりと笑って、それからしばらく話さなかった。