ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:   ネット友達。 **参照900超え!? ( No.182 )
日時: 2011/04/17 16:45
名前: ヱリオ. ◆DPvZRJ5eF2 (ID: C0UsoifF)
参照: http://www3.atpaint.jp/xxxirasuto/index.htm



[][〉46

 三人はひたすら歩き、二人はひたすら後を追う。
 そうして、コンクリートでできた大きな建物を見つけた。かなり大きいサイズだ。三人はその中に入って行くのを確認した二人も、コンクリートの建物中に入った。どうやらここは廃墟らしい。人通りが少ない場所なので、入るのは簡単だった。
 階段で三人は上って行く。三人が上った後に二人はゆっくりと足音をたてないように上って行く。
 そして大きな部屋へ三人は入っていった。二人は顔を見合わせて「何をしにきたんだろう?」と首をかしげた。すると部屋には椅子が三つ並んでいた。扉の隙間から二人はそれを覗いていた。するとこんな会話が聞こえてきた。
「 どうする?あと16日間あるが 」
「 俺は基本的に周りの人物を消して最後に殺すのがいいんだけど 」
「 ひゃははっ、もぉいっそすぐに殺しちゃえばっ? 」
 どうやら葵についてだった。
「 ……ほとんど知り合いはいなくなったハズだと思うんだけどな 」
「 …ちょっと待ってよぉ 」
「 …どうした梨螺 」
 梨螺が珍しく自分から話題を振った。
「 あのねぇ、梨螺ね、知ってるのぉ! 」
「 ……何が… 」
 少し@が苛立ってきた。無理はない。梨螺はいちいち間が長いのだ。
「 いっひひ、あのねぇ、あおの知り合いにぃ、詠未ってゆー子がいるんだよぉ! 」
「 何…それは本当か 」
 二人は驚いた。何故梨螺が詠未の存在を知っているのか…。
「 ほんとほんとぉ!ひゃはは!実は見たのぉ、この前… 」
 梨螺は話を続けた。梨螺は葵と詠未が出会っていた事を既に知っていた。二人はいつの間に梨螺に見られていたのだろうか。それが謎だった。しかも二人が話していた内容も少しだけ知っていた。
「 じゃあそいつ消すか 」
 @の言葉に詠未は葵を見た。どうやら@は詠未を殺すつもりだ。
「 ひひっ!いつ殺すの?いつ?いついつ? 」
「 …早めに殺してはつまんねぇから…… 」
「 ……そうだ、時間を縮めよう 」
 葵は同様した。時間を、縮める…。
「 十日けずってあと六日にしよっか、なっ 」
「 ひゃはは!あおに知らせたら絶対驚くよぉ〜! 」
 梨螺は楽しげに笑っている。
「 俺は掲示板に入り込んだ奴を全員殺すのが目的なだけだから 」
「 そうだな、基本的に時間は気にしないからな 」
「 あぁ、相手を苦しめれば俺はそれでいい 」
 @はフードを深く被ったまま口元だけをニヤリと動かした。
「 という訳で、残り六日に決定な。んで、詠未って奴を殺す… 」
 @はポケットから携帯を取り出して、ボタンを打つ。
『 ピピピピ 』
 葵の携帯の着信音が鳴った。葵は慌ててボタンを押す。@からだった。
「 …何か聞こえたか 」
 鎖が素早く反応する。他の二人は聞こえなかったのが幸いだった。葵は@からのメールを確認した。
【 タイムリミットは残り六日!知り合い全部殺すから 】
 既に二人は知っている内容だった。もちろん返信は送らない。
 三人はこの廃墟でしばらく留まる様子だった。なので二人は近くにあるホテルに泊まった。