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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 無題『本編始動〜第Ⅰ章nothingness〜』 ( No.8 )
- 日時: 2010/12/02 16:44
- 名前: 舞音子 (ID: .ZLG9XHf)
『〜第Ⅰ章nothingness〜』
地面が冷たい。
木々の香りがして風が頬を撫でるようにして過ぎ去っていく。
小さい頃、近所の友達とよく山に探検にいったっけ----
それで服にいっぱい泥をつけて母さんに怒られた---
自然の匂いがする--
けどなにか違う-------
「ッ!!!??」
優徒を勢いよく起き上がりあたりをキョロキョロと眺めまわす。
空は漆黒に染まり真上には月が煌々と光を発している。
周りは高い木に囲まれ草むらからは虫の鳴き声が聞こえる。
手になにかがあたる-----
視線をそちらに向けると、
「永田!並河!」
2人が倒れていた。腹が浮き沈みしているため寝ているだけらしい。
ここはどこだ-----
その疑問が頭に浮かんでくる。明らかにあの商店街ではない。
あの時たしか万引き犯を捕まえようとして・・・・・・
万引き犯?
「ッ!!!」
あの男のことを思い出し立ち上がり再び周りを見てみるが誰もいなかった。人の気配も感じられない。
「なぁ優徒〜、ここどこだ?」
どうやら永田が起きたらしい。目をこすりながら寝ぼけた声でたずねてくる。
「オレもわかんねぇよ。」
はぁっとため息を一つつきその場に座り込む。
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